三国志演義においての袁術は孫堅が古井戸から見つけて孫策に託した玉璽を兵と引き換えに手に入れ、皇帝を僭称した事になっています。これはフィクションなのですが、袁術は実際に玉璽を所有していました。
袁術が玉璽を保有していると判明した理由
どうして、袁術が玉璽を所有していたと分かるのか?
それは後漢書の徐璆伝に袁術が保有していた玉璽が袁術の滅亡後に徐璆によって確保され、無事献帝に返還されたと書かれているからです。だとすると、袁術はいつどこで玉璽を手に入れたのでしょうか?
孫策が独立の為に玉璽を袁術に渡したのは嘘
孫堅が古井戸で拾ったという話は裴松之が与太話として否定していて孫策が独立の為に玉璽を袁術に渡したというのは演義の創作です。
袁術が玉璽を手に入れたきっかけとは?
袁術は、袁紹による宦官皆殺しの時に参加していますから、あのどさくさで放置された玉璽を首尾よく見つけてポケットに入れたのかも知れません。玉璽は僅かに3センチ四方しかなく、懐に放り込んでしまえば外からは玉璽を持っているとは分からないからです。
参考:後漢書 徐璆伝