『西郷どんは桁外れの犬好きだったの?』では、西郷隆盛が犬を連れて散歩するきっかけがダイエットであることを取り上げました。西郷が医師からダイエットで犬と散歩するように言われてから犬を連れている姿が目撃されるようになり、上野恩賜公園の銅像にもなったことを取り上げましたが、西郷のダイエット方法について散歩以外のダイエット方法を取り上げませんでした。
この記事では、西郷のダイエット前の食生活と病気の内容、ダイエット方法について取り上げます。
西郷隆盛の食生活
西郷隆盛は元々巨漢でしたが、薩摩藩にいた頃は貧しくて粗食に耐えていました。
『西郷どんは桁外れの犬好きだったの?』によれば、倒幕のために戦場で戦っていたことから相当な運動量だったと思われます。脂っこい食事や甘いものが大好物でしたが、肥満になることはありませんでした。
明治政府では参議になりました。参議とは太政官の1つで、会社の中では現場ではなく管理職になりました。管理職になっても脂っこい食事や甘いものが大好物で食事量は減りませんでしたが、デスクワークで体を動かすことが少なくなったため肥満になりました。資料として残っている軍服のサイズから、西郷の身長は178cm、体重は108キロありました。
西郷隆盛の病気
明治政府で管理職になった西郷隆盛は、体重が108キロになり、病気がちになりました。高脂血症による動脈硬化と思われる症状が見られます。胸の痛みを訴えるようになり、明治天皇はドイツ人医師ホフマンに診察させました。
ホフマンは当時の日本人の国民病だった脚気の治療のためにドイツから来日にしていました。ホフマンは西郷を診察し、命に関わるとダイエットを課しました。ホフマンによる診察を受けてから、西郷はダイエットを始めます。ダイエット方法の詳細については次の節で紹介します。
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西郷隆盛のダイエット法
ホフマンはダイエット方法として犬を連れてよく歩くようにアドバイスをしました。また、ホフマンは西郷に犬を連れて山野を歩き、狩猟することも勧めました。西郷はホフマンのアドバイスを受けて、犬を連れて散歩するようになります。
ホフマンは食事と生活面で次のように指示しました。食事について、白米や豚肉をひかえるように課しました。白米や豚肉を食べないことによって糖質制限ダイエットでの減量を試みました。ホフマンは食事制限だけでなく薬の処方もします。西郷に下剤(ひまし油)を1日5回飲むように課しました。
ホフマンが西郷に課したダイエット方法は効果が表われます。西郷の体重は107キロから3年で80キロまで落ちました。減量に成功しましたが、下剤を頻繁に飲んだため、胃腸が弱くなり、1日50回以上便所に駆け込むことがありました。
幕末ライターオフィス樋口の独り言
今回は西郷隆盛のダイエット前の食生活と病気の内容、ダイエット方法について取り上げました。ダイエット前は食生活が原因で、西郷の体重が107キロありました。体重が108キロになると胸の痛みを訴えるようになったことが分かりました。
ドイツ人医師ホフマンは西郷にダイエットをするよう勧めました。ダイエット方法は食事制限と散歩による運動です。ダイエット方法については糖質制限ダイエットで食事を制限した上で、下剤を1日5回飲むように課しました。
西郷の体重は108キロから3年で80キロまで落ちました。西郷のダイエットは成功と言えるのかもしれません。しかし、下剤を1日5回の下剤を飲むことについて、現代のダイエットではほとんど耳にしないと思います。現代のダイエットの主な方法は運動と食事制限です。
現代のダイエットで下剤を頻繁に飲むことがあるのか気になります。これからダイエットを始める人にとって、下剤の大量摂取は医師・薬剤師のアドバイスがない限りやめた方が良さそうです。
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