西郷星と火星大接近!西郷どんが141年ぶりに帰って来た?

2018年7月28日


 

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神秘的な天体ショーが2018年の7月31日の夜空で起こります。

それは、火星の地球への大接近です。

火星大接近の周期は2年2か月ごとに起こる天体ショーとしては、

わりと頻繁に起きている事なのですが今回は約5760万キロメートルまで大接近、

これは2003年以来の15年ぶりの大接近で注目を集めています。

 

さらに今回の火星大接近、天体ファンのみならず、

日本史ファンにも興味深いイベントって知ってました?

それはNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」と、火星大接近に大きな関係があるからです。

なんで西郷どんと火星大接近に関係があるのか?それはこれから解説します。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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火星大接近周期

 

最初の素朴な疑問として、どうして火星は地球に接近するのでしょうか?

ここには、火星の公転周期と楕円形の火星の軌道が影響しています。

地球が365日と12時間程で太陽の周りを一周する事は皆さんご存知ですよね?

一方の火星は、687日で太陽の周辺を一周しています。

ザックリ言って、火星は地球の二倍近い時間を掛けて太陽を周回する

鈍足ランナーなんですね。

 

つまり、地球は公転する間に火星を追い越していくわけですが、

火星の軌道は楕円(だえん)なので、タイミングが合うと地球が火星を追い越す前後に

距離が近づくわけなのです。

これが火星接近なのですが、火星軌道が地球の軌道に近い所で鉢合わせすると

通常よりもさらに火星が大きく見えます、これが火星大接近であり、

2003年以来、15年ぶりの天体ショーになるのです。

 



火星大接近 肉眼でも見えるの?

肉眼でも見えるの?

 

火星は星自体が小さいので、普段は木星よりも暗い惑星です。

しかし、火星大接近の頃には、大きくなり肉眼でもはっきり見えます。

2018年の7月28日午前3時30分には、火星と月が並んで登場します。

7月31日、一番地球に接近する頃には、-2・8等級になり

木星よりも明るく輝くのです。

 

ただ、幾ら大きくなると言っても、元々が小さい惑星なので、

見かけの大きさは、最接近しても木星の60%でしかありません。

つまり、月よりもずーっと小さいので、火星の表面が肉眼で見えるとか

そういう事はありません。

 

もし、赤い火星の表面を見たいなら天体望遠鏡の力を借りるしかないので

そのあたりは御勘弁下さい。

 

古代中国・超科学の世界に挑戦する HMR

HMR  

火星大接近の過去西郷星

(画像:西南珍聞 俗称西郷星之図 Wikipedia)

 

2018年7月31日の火星大接近は、5760万kmまで近づきます。

実は過去、火星は5630万kmまで接近した事がありました。

それが1877年(明治10年)9月3日に観測され西郷星(さいごうぼし)と呼ばれた火星でした。

1877年2月より日本は西南戦争(せいなんせんそう)に突入していました。

 

日本の将来を巡り、抜き差しならない事態に至った薩摩の西郷隆盛(さいごうたかもり)

西郷の盟友で現在は(たもとを分ち新政府を率いる大久保利通(おおくぼとしみち

武力衝突に突入した西南戦争は当時の国民の最大の関心事であり、

その戦いの最末期に火星が大接近したのです。

 

当時の日本人は、それが火星だとは知らず突然出現した新星のように思い

さらに、その星に陸軍大将の盛装をした西郷どんが見えるという噂が

広まり始めました。

 

西郷隆盛は、1877年9月24日、城山で戦死し勝利は政府軍にもたらされますが

その頃にも明るく輝いていた火星に人々は維新の英雄、西郷どんを(しの)

あまりの人気に、西郷星として西郷の姿と火星を重ねた浮世絵も

バンバン売れたと言われています。

 

また、出来すぎな事にその頃、土星も火星のそばに位置していて、

当時の人々は桐野星(きりのぼし)と呼んでいたのだそうです。

桐野利秋(きりのとしあき)は西郷どんの懐刀(ふところがたな)で、西南戦争でも西郷の死を見届けてから

自身も戦死したので、火星と土星になぞらえたのでしょう。

 

賊として死んでも、ここまで日本人に愛された西郷どんは

空に輝く火星となって人々の記憶に留まったのです。

 

火星接近の影響

 

火星の大接近は、いくつかの天体現象と連動しています。

例えば、7月27日から28日にかけては、皆既月食が起こります。

また、この日は衝と言い、太陽、地球、月、火星が一直線に並びます。

それ以外にも12月の上旬には海王星と火星が大接近するなど、

火星大接近により、幾つかの天体ショーが見られるようです。

   

火星大接近2035年

 

気が早いですが、次回の火星大接近は2035年になります。

今回から17年後という事になりますね。

夜空は誰のモノでもなく時間を考えて外に出て、空を見上げれば

晴れている限りは、見る事が出来る身近なショーです。

忙しい仕事を置いて、30分でも夜空を見上げてみませんか?

 

幕末ライターkawausoの独り言

幕末ライターkawausoの独り言

 

火星は赤く不気味な動きをする事から軍神マーズの化身とされ、

不吉な星とされていたそうです。

ただ、西郷星に関しては、当時の人々はこれを火星とは思わず

突然出現した新星と見なして、それを西郷どんに重ねました。

いずれにせよ、15~17年ぶりの天体ショーです。

興味のある方は、7月31日を要チェックですね。

 

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