「てやんでぇ!大坂は天下の台所、けどよォ!江戸は将軍様のお膝元よォ!」こんなセリフを時代劇の熊さんや八つぁんが使っても違和感を覚えないでしょう。しかし大坂が「天下の台所」と呼ばれた事は江戸時代にはなかったのだそうです。
あるのは「諸国の台所」「日本の台所」
大坂が実際に呼ばれていたのは「諸国の台所」、あるいは「日本の台所」でした。それが天下の台所になったのは、大正3年に刊行された大阪市史第二巻で、筆者の幸田成友の造語であるそうです。(考証要集より)考えてみると天下人である征夷大将軍がいるのは江戸なので、大坂に天下の冠がつくのは徳川の時代では、違和感があったのでしょう。
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