ロシア=ウクライナ戦争から1年が経過しました。当初ロシアのプーチン大統領は10日間でウクライナ首都キーウを制圧し、8月までにウクライナ全土を制圧するつもりだったようです。しかし、1年経過してもウクライナ全土どころかキーウ制圧も出来ていないので、当初の現撃作戦は失敗したように見えます。ところがイギリスのシンクタンクによると意外にもロシアの電撃作戦は成功だったようなのです。それがどうして失敗したのでしょうか?
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前線部隊に作戦をギリギリまで伝えず作戦成功
ロシア軍は当初、情報を完全に秘匿し前線部隊でさえ具体的な侵攻目標を知ったのは戦争の24時間前でした。そのため、ウクライナ側はロシアの侵略目標を把握できず、首都キーウの守りを割いて、ドンパスに軍事力を向けていました。これが功を奏し、ロシア軍はウクライナ軍の12倍という圧倒的な戦力でキーウの北側に進出し首都を包囲したのです。こうしてみると電撃作戦は成功に見えますがなんで失敗したのでしょうか?
なんとも間抜け!作戦目標を知らないロシア軍
ロシア軍の奇襲が最終的に失敗した理由は成功した要因と同じでした。なんとロシア軍の前線部隊には精密な作戦が伝えられてなく、それぞれの部隊の役割分担も出来ていないので、一致協力して戦う事が出来ず、バラバラに戦い始めたのです。
ウクライナ人はロシアを歓迎すると考えていた呆れたプーチン
どうしてプーチン大統領は詳細な作戦を前線の部隊に与えていなかったのか?驚くべきことにプーチン大統領はウクライナ人は政府の圧政に苦しめられていて、ロシア軍を解放軍として迎えてくれるはずだと信じこんでいたようです。首都のキーウさえ落とせば、あとの都市はウクライナ軍を見捨てて、ロシアに迎合するから具体的な作戦はいらないと考えていたんですね。ウクライナの内情も知らず、自分の脳内妄想を現実と信じ込む、独裁者ってのは全くの裸の王様、アホですね。
作戦失敗を考えなかった
そんな脳内お花畑のプーチン大統領ですから、ウクライナ侵略が失敗するとは夢にも思っていなかったようで作戦が失敗した後のプランもなにもありません。あとは、力任せにロシアから兵力を動員し、資源を湯水のように注ぎこんで力攻めに転じたのです。
今後の戦争の経緯は不明ですが、ウクライナを征服しようと、もはやロシアはそれに見合う見返りを回収できません。戦争の経費はロシア経済を悪化させソビエト連邦が崩壊した時のような深刻な貧しさをロシア国民にプレゼントするでしょう。全てはプーチンを選んだロシア国民の自業自得です。
西側諸国が供与した対戦車ミサイルと高機動ロケット砲
一方でウクライナ軍の善戦にはウクライナ国民の強い愛国心がありましたが、それに加えて、西側諸国から供与された対戦車ミサイルジャベリンと高機動ロケット砲マースの活躍があります。ジャベリンは兵士が肩に担いで運べるロケットランチャーで2000基が配備されていますが、ロシア軍の主力戦車の装甲を砕けるほどに強力で砲兵部隊の集中攻撃で活躍し、ロシア戦車部隊のキーウ占領を跳ね返しました。
もうひとつの高機動ロケット砲マースは、自走式のセンサー式ロケットで、80キロの射程で精密な攻撃が可能、ロシア軍の攻撃が届かない場所から弾薬庫、食糧庫、兵舎やライフラインなどを狙い撃ちにし、ロシア軍に大ダメージを与えました。
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