ゼレンスキー大統領[戦争はロシアに戻りつつある]と声明

2023年8月6日


世界史01 ゼレンスキー風大統領

 

ウクライナのゼレンスキー大統領は7月30日夜、もはや戦争がロシアに到達するのは避けがたいと述べました。これは、同日早朝にモスクワがドローン攻撃を受けた事についてのコメントだと考えられます。これまでウクライナはロシア国内へのドローン攻撃への関与を公式には認めていませんでしたが、ここで大きく方向転換した模様です。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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ゼレンスキー大統領がドローン攻撃を認める

爆死する松永久秀

 

ゼレンスキー大統領は訪問先のウクライナ西部イヴァノ・フランキスクからのビデオ演説でウクライナはますます強くなっていると強調し、ロシアは数週間でウクライナを占領できると考えていたが戦争は徐々にロシア領に戻りつつある。それもロシアの象徴や軍の基地へ、これは公平で不可避で当然の過程だと述べ、同日朝に起きたモスクワを攻撃したドローンがウクライナ軍によるものだと認めたかのようなコメントをしました。これまでもドローン機によるロシア領内攻撃はありましたが、ウクライナは関与を否定していました。今回はそれを暗に認めた形になり、戦争の将来についてウクライナが自信を深めたとも考えられます。

 

モスクワを狙う理由は?

世界史02 プーチン風大統領

 

今回のモスクワのビルに突撃したドローンは民間のオフィス街に被害を与えました。民間人を攻撃したと非難されても仕方ない事ですが、どうしてウクライナはモスクワを攻撃したのでしょうか?大きな理由は、ロシア国民に戦争が他人事ではなく、ロシアとウクライナとの間に起きているのだと分からせるためのメッセージだと考えられます。モスクワはウクライナ国境から500キロも離れ、モスクワ自体、ほとんど攻撃を受けた事がありません。

世界史04b ウクライナの国旗b

 

そのため、モスクワ市民にはウクライナ戦争は他人事であり、別世界の出来事になってしまっています。ウクライナとしてはロシアにドローン攻撃を加えて被害を与える事で「戦争は他人事ではなく、ウクライナ人を殺しているロシア人も当然、殺される可能性がある」と警告を発していると考えられます。

 

ロシア人の反戦決起を狙う

暴動(明治時代)モブ 兵士

 

また、モスクワなど主要都市でドローンの被害が出続ければ、無意味な戦争でロシアに人的被害を及ぼしているプーチン大統領への批判が高まる可能性もあります。出来ればロシアの内側からの反戦運動で、プーチン大統領の戦争継続の意思を挫きたいのがウクライナ政府の意向と考えられますね。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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