蚊に刺された時にチクっとしない理由は蚊が[麻酔]をかけていたから

2023年8月8日


曹操と羊と蚊

 

 

夏になると、どこからともなく飛んでくる蚊、嫌ですよね。血を吸われるだけならまだしも、吸血したあとに痒くなる、あれがムカつきます。しかし、あの蚊に刺された時の痒みは蚊の麻酔の効果だったようです。

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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どうして蚊に刺されても痛くないのか?

医者の顔もあるコナン・ドイル

 

世の中には針に過敏な人っていますよね?筆者行きつけの針灸院でも、針がダメで極細の針でも痛いと飛び上がる人がいるそうです。でも、世の中に蚊に刺されて痛かったと言う人がいるでしょうか?筆者は寡聞にして一度も聞いた事はありません。実は蚊はただ皮膚を切り裂いて吸血するのではなく、同時に唾液から痛みを抑える成分を出していた事が実験で確認されました。

 

 

蚊の唾液に含まれるシアルロフィンが痛みセンサーを鈍らせる

科学者風の斉彬

 

実験は生理学研究所・生命創成探究センターの富永真琴教授と関西大学システム理工学部の青柳司教授、富山大学学術研究部の歌大介准教授らの研究グループにより実施されました。人間の感覚器官には、ワサビ受容体とカプサイシン受容体という痛みを発するセンサーがあります。研究チームは実験の結果、蚊の唾液の中に含まれるシアルロフィンという物質が、これらの痛みセンサーを抑制する事を確認したのです。蚊に刺されても痛くない理由は、このシアルロフィンの抑制効果だったのです。

 

 

唾液の成分が肥満細胞からヒスタミンを放出

東京スカイツリー、kawausoさん

 

また、蚊の唾液には人間の肥満細胞に働いて、鎮痛効果があるヒスタミンを出させる成分がある事も分かりました。このヒスタミンは鎮痛作用と共に痒みを発生させますから、蚊に刺されて痒いのは蚊のバイキンではなく、ヒスタミン物質が出るせいだったのです。こうしてみると、蚊も人間に気を使っているんだなとも思いますが、蚊は吸血によりウイルスや細菌を媒介させ、毎年数十万人の人命を奪う人類をもっとも殺している虫という事も忘れてはいけません。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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