アメリカ陸軍および海兵隊が運用するM1エイブラムスが、現代最強の戦車として注目を浴びています。アメリカ政府は、ウクライナがロシアの侵略に対抗するためにM1エイブラムスを正式に供与することを決定しました。
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ブッシュ陸軍次官補の発言
8月7日の会見で、アメリカ陸軍次官補であるダグ・ブッシュは、M1エイブラムス戦車がウクライナに到着する予定を秋の初めと発表しました。既に戦車の供与準備は整っているものの、弾薬、予備部品、燃料設備、修理施設などが整備中であり、2023年5月から行われているウクライナ兵の戦車訓練の完了後に輸送が行われる予定です。最初の供与分は合計31両のうち6~8両だそうです。
湾岸戦争での活躍
M1エイブラムスは、120ミリの滑腔砲を搭載し、1990年の湾岸戦争でイラクの戦車を次々と撃破するなど、その力強さが示されました。高度なコンピュータ制御を駆使し、敵を素早く探知し、正確な砲撃を行う能力は、敵を圧倒する強力な戦車として知られています。その性能により、ロシア軍の主力戦車T-90に対しても優位性を保持しています。
弱点と対策
一方で、M1エイブラムスの弱点も存在します。大口径砲と搭乗員の安全性により、坂道を登る能力は制限されており、特に31度以上の斜面や22度以上の横傾斜した地形では車体が滑る可能性があるとされています。また、燃費も比較的悪く、稼働コストが高いとされていますが、特殊なエンジン機構によりジェット燃料や軽油、ガソリンのいずれでも稼働可能であり、エネルギー面での対応策が取られています。
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