ウクライナの国境警備当局者は、2023年9月9日までに、隣国ベラルーシに駐留し訓練を行っていたロシア軍のほとんどが他の地域に移動したと発表しました。この状況が示唆するのは、ロシアがベラルーシから軍を撤退させ、その結果としてロシア軍の弱体化が起こっている可能性でしょうか?
ロシアのベラルーシ駐留軍の撤退
ウクライナの情報筋によると、2023年9月7日時点で、ロシアはベラルーシに駐留していた部隊のほぼ全てを撤退させ、新たな部隊の到着も見込まれないとの報告が寄せられました。
ロシア軍、ウクライナ北東部への移動
一方で、中立的な軍事専門家は、ベラルーシのロシア軍部隊が、ウクライナの北東部、具体的にはハルキウ州のクピャンスク市と東部ルハンスク州のクレミンナ市の間に向かった可能性があると指摘しています。ウクライナの報道官も、北部のチェルニウ州、北東部のスーミ州、ハルキウ州に頻繁に砲撃が行われていると述べ、これらの州はベラルーシの東部に接しており、ウクライナとロシアの北部国境線に位置しています。
ウクライナ、国境警備を強化
これらの情報を総合すると、ロシア軍はベラルーシ国内ではなく、ウクライナとの国境に近いベラルーシ領内に隠れており、ウクライナへの侵攻の機会をうかがっている可能性が考えられます。ウクライナも、北からのロシア軍侵攻に備え、国境線の警備を強化しています。一方で、ウクライナ東部と南東部ではウクライナ軍の反撃が続いており、ロシア軍は南方への進撃に苦戦している状況です。そのため、ロシア軍がベラルーシを経由せず、直接ウクライナ領内に侵攻する計画を立てている可能性も考えられます。
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