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やはり最後に笑うのは中国か?[対中債務で属国化が進むロシア]

2023年10月23日


世界史02 プーチン風大統領

 

 

ロシアのプーチン大統領は現在、国際的な嫌われ者とされており、彼が新たな支持を求めて接近しているのは中国です。10月18日の中露首脳会談では、プーチン大統領が両国の経済協力を強調しましたが、近年、対中債務の増加によりロシアは中国の属国に近づいているとの指摘があります。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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対中債務がかさんでいるロシア

世界史03 習近平風国家主席

 

ウクライナ侵略に対してはプーチン大統領が強硬な姿勢を崩していない一方で、彼の外交の幅は狭まっており、最近では北朝鮮の金正恩との関係をアピールしているところまで落ちぶれています。この流れでロシアは中国と連携し、中国の支持を取り付けようとしていますが、結果、対中債務が膨らみ、アメリカの研究機関によれば、2021年時点でロシアが中国に1250億ドル(約18兆7千億円)の債務を抱えていると分析しています。

 

 

 

一帯一路構想では積極的に協力

世界史07b 中国の国旗b

 

2014年のクリミア半島の併合により欧米からの制裁を受けたロシアは、中国との経済協力を模索し、2017年にプーチン大統領が中国を訪問し、巨大経済圏構想「一帯一路」の実現に協力する意向を表明しました。この協力は具体的な成果を上げており、北極圏での液化天然ガス(LNG)開発プロジェクトに中国企業を参加させたり、中露間の天然ガスパイプラインを稼働させたり、ロシア極東アムール州と中国黒竜江省を結ぶ橋を開通させたりするなど、経済協力は順調に進行しています。

 

 

対等な中露関係を演出してきたが…

世界史05b ロシアの国旗b

 

ただし、ロシアは中国との関係を築く際、中露の協力を対等だと演出しようとしてきました。これは、ロシアが中国より下位に位置づけられることで、中央アジア地域での影響力が低下するのを防ぐためです。しかし、ウクライナ侵略の継続により、この演出も限界に達しています。

 

 

中国からの資金は不良債権化、天然ガスは買い叩かれる

みずほ銀行風

 

アメリカのタイム誌によれば、中国がロシアに提供した一帯一路プロジェクト向けの資金がロシア制裁によって不良債権と化しているとの報道があります。また、ウクライナ戦争により欧州からの天然ガス購入が減少したため、ロシアは中国に転売しようとしていますが、中国は価格交渉で有利な立場に立っており、ロシアは欧州やトルコ向けの価格と比較して3分の1程度でしか天然ガスを販売できていないとされています。

 

 

北朝鮮に次いで中国に依存するロシア

オンライン授業の講師を務めるkawauso編集長

 

データによれば、ロシアの中国への依存度は北朝鮮に次ぐ世界第2位になっており、プーチン大統領にとって中国からの支援が欠かせなくなっています。中国はロシアを利用するだけでなく、ロシアも中国を利用している側面があります。ウクライナ侵略が続けられる限り、ロシアが中国に対して属国としての立場を強いられる可能性が高まっています。

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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