朝鮮民主主義人民共和国が国歌「愛国歌」の歌詞を一部変更した事が北朝鮮外務省のホームページで明らかになりました。変更された部分は朝鮮半島全体を指す「三千里」という文言で変更後は「この世界」と変わりました。今年の1月、金正恩朝鮮労働党総書記が韓国との平和統一の放棄を表明した際に統一に関する標語を使わない方針を提示していましたが、今回の国歌変更もこれに沿った措置と見られています。
北朝鮮の国歌「愛国歌」とは?
北朝鮮の国歌は金日成主席時代の1947年に制定されました。歌詞は、朝に輝けこの山河、金銀の鉱物資源に恵まれ、三千里の美しいわが祖国。半万年の悠久の歴史に誉れ高き文化を培った優れた人民の栄光。この身の全てを捧げ朝鮮を永遠に守ろう。と言った内容で2番まであります。北朝鮮では小学校1年生の教科書に掲載されるほどの有名な歌だそうですが、伴奏だけで歌詞が歌われる事はあまりなく、曲は知っていても歌詞は知らない北朝鮮人民も多いそうです。
三千里が削除され統一を放棄
今回、変更されたのは「三千里の美しいわが祖国」という部分の三千里で、ここが「この世界の美しい我が祖国」に変更されました。この三千里という表現は半万年同様に広く使用されていて、同様の変更は各方面に渡ると考えられています。
韓国を敵国認定した金正恩
金総書記は、1月の最高人民会議において韓国を「敵国」と憲法に明記すべきだと表明するなど、韓国離れを加速させています。その背景にはウクライナ侵略以後、世界の嫌われ者となったロシアと接近している点が挙げられます。資源大国であり事実上のプーチンの帝国であるロシアと経済や軍事面で親密になった事で、韓国の軍事力は問題にならないと金総書記は考えているようです。
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