半世紀前には40代のケネディ大統領を誕生させたアメリカ。しかし、近年ではアメリカでも意欲に満ちた若く溌剌とした大統領候補者は出てこないようです。特に現職のバイデン大統領は御年81歳。最近では言い間違いや記憶力の低下という老化が有権者に不安視されています。
大統領は歳を取り過ぎだ80%
今年11月の大統領選で再選を目指すバイデン大統領ですが、繰り返される選挙集会や記者会見での言い間違いに有権者は不安を覚えています。直近の世論調査ではバイデン大統領が二期目を務めるには「歳を取り過ぎている」という回答が80%を超えました。最近もバイデン大統領はフランス大統領の名前を言い間違えたり、ドイツの元首相の名前を言い間違え、またエジプトをメキシコと間違えるなど記憶力に問題が見られ、二期目は相応しくないとの有権者の意見に繋がっているようです。
バイデンを当てこするトランプも77歳
バイデン大統領の記憶力問題を格好の攻撃材料にしているのが、前大統領であるトランプ氏です。トランプ氏はここぞとばかりに「大統領の立候補者は認知機能検査を受けるべきだ」などと当てこすり、バイデン氏の急所を責め有権者の支持を集めようとしています。しかし、バイデン氏を高齢者と揶揄するトランプ氏も御年77歳で充分な高齢者。トランプ氏に対しても、大統領候補としては歳を取り過ぎていると回答した有権者は68%いました。
無党派層の支持を取り込んだ方が勝利
世論調査では、大統領選本選を左右する接戦州で重要な無党派層の70%がバイデン氏、トランプ氏両者を「歳を取り過ぎている」と回答しているようです。僅差で勝利が決する接戦州で無党派票が相手に流れると選挙の流れが大きく変わってしまうので、若くない両者は、いかに相手が高齢者で大統領にふさわしくなく、自身が年齢の割には若々しいかをアピールするしかなさそうです。しかし、政治理念でも経済でも外交でもなく、どちらがまだ若々しいかが選挙の争点になってしまうとは、アメリカの老大国ぶりをいみじくも象徴しているように感じますね。
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