4月におこなわれた衆議院東京15区補欠選挙を巡って、乙武洋匡氏の演説を妨害したとして政治団体「つばさの党」の黒川代表らが公職選挙法違反の疑いで逮捕された事件で警視庁捜査2課は5月17日、特別捜査本部を設置しました。捜査2課が特別捜査本部を設置したのは、2006年のIP電話会社「近未来通信」を巡る投資詐欺事件以来18年ぶりです。
逮捕されたのは代表と幹事長、党幹部
逮捕されたのは、つばさの党代表の黒川敦彦、補選に立候補して落選した党幹事長の根本良輔、さらに団体幹部で住所不詳、杉田勇人の3容疑者です。容疑は、東京15区補選の告示日の4月16日午前中、JR亀戸駅前のロータリーで、乙武洋匡氏陣営の弁士が選挙カーの上で演説中に自分たちの選挙カーで接近し、大音量で怒鳴ったり、聴衆との間に割って入るなどの選挙妨害です。警察は3人が容疑を認めたかについては明らかにしていません。
余罪ゴロゴロつばさの党
つばさの党黒川代表等は、乙武洋匡氏さんに対する選挙妨害以外にも、タレントの田村淳さんの自宅を特定し、執拗な街宣を繰り返すなど、他陣営に対する選挙前、選挙後の悪質な妨害行為を繰り返していました。被害相談も多く出ている事から警察は捜査を徹底し全容解明を進める構えです。
候補者の立場を利用した妨害の悪質さ
これまでも特定の候補者に対しての選挙妨害はありましたが、今回のつばさの党の悪質さは、自分たちも立候補して、言論の自由を盾にして他陣営への嫌がらせ行為をしてきた事です。これまで、候補者による候補者への妨害行為は想定されてなく、それだけに、つばさの党の妨害を放置すれば選挙活動そのものが成り立たない恐れもありました。警視庁捜査二課の迅速な逮捕には、今後の選挙活動への深刻な影響への考慮もあったようです。
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