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寧姫は自分の道を歩め
寧姫は張宰相の態度にいらだちを隠せません。万が一の事があって漢の人民が大勢死ぬことがあれば老人一人でどんな責任が取れるのかと激しく怒りました。洛亜完は微妙な立場です。軍人として韓は降伏すべしとはいえず、なんとかして秦を跳ね返すとしか言えないからです。しかし、それが不可能である事も洛亜完は分っています。寧姫は英呈平原と東砂平原で死んだ韓の兵士は国の為に死んだのか?家族の為に死んだのか?と洛亜完に尋ねますが、洛亜完としては寧姫の考える韓の降伏について賛同する発言は出来ませんでした。ただ、「姫はご自身の信じる道を歩んで下さい」と激励するのが精一杯だったのです。
普通の人
中庭では韓王安が1人で茶を飲んでいました。そして寧姫がやってくると「おお!寧」と手招きしています。韓王安は自分は普通の人だと言います。本当なら普通の家に生まれ、普通の仕事について、普通に結婚し、子どもを儲け、家族を造るハズだった。それが何の間違いか韓の王族に生まれ、それも今、危急存亡の時に玉座に座っている。天を恨まずにはいられないと言います。自分には韓の命運をどうこうできるハズもなく、いたたまれなくなって中庭まで逃げてきたのです。
キングダム835話ネタバレ「寧姫に命運を託す」
そんな普通の人である王も1人残った娘である寧姫は可愛いらしく、姫の成長だけが生き甲斐だったと言います。姫の縁談が相手の急死で2回も流れ、寧姫が不吉な姫君として中華で噂になっても、最愛の娘が手元を離れなくて良かったとポジティブに捉えているようです。さて、そんな韓王は寧姫が騰と接触し無血開城について話を持ち掛けられた事を知っていました。お前が嫁に行きそびれた事は天が与えた好機かも知れんと寧姫に韓の命運を託すような素振りを見せます。
自分では決められないどうしよう
寧姫は、「そこまでご存知なら父上が降伏を決断して下さい」と決意を促しますが、韓王は普通の人故にそれが出来ないと首を横に振ります。私が降伏を決断すれば、180年続いた韓の歴史がここで終わる。積み重ねた韓人の努力が全て無になるのが恐ろしいというのです。一方で徹底抗戦して韓の人民を大勢殺す決断も自分には出来ないと王は言います。秦王は秦を守る為に小さな蕞の町の市民を兵士化して半分を殺し秦を守ったが、自分にはとても、そんな度胸はない。今回もきっと新鄭が火の海になり、重臣が「どうか降伏の決断を」と促すまで自分は口を閉ざし続ける。その事が恐ろしいと涙を流します。
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