参院懲罰委員会は3月14日午前、昨年7月の初当選から1度も国会に登院していない政治家女子48党のガーシー(東谷義和氏)参院議員に対し最も重い処分である「除名」を全会一致で採択しました。懲罰委員会による除名処分は1951年に続き、72年ぶりだそうです。でも、そもそも除名とはどんな処分なのでしょうか?
除名とは?
除名は国会議員に対する懲罰の一種です。除名は「院内の秩序をみだした議員」が対象とされ、衆議院規則では「議院の秩序をみだし又は議院の品位を傷つけ、その情状が特に重い者」を対象。一方、参議院規則では「議院を騒がし又は議院の体面を汚し、その情状が特に重い者」を対象とするものと定めています。
ガーシ―議員の除名処分の理由は?
ガーシ―議員は当選以来、一度も国会に登院しなかったので、参議院本会議で懲罰委員会において陳謝する事を求められました。この事は当人も了承していましたが、土壇場でこれを欠席。そのため「議院を騒がし又は議院の体面を汚し、その情状が特に重い者」と見做され、懲罰委員会でもっとも重い処分である除名処分を受けました。
ガーシ―議員を除名する手続きは?
議員の除名には、除名対象議員が所属する議院の本会議において出席議員の3分の2以上の多数の賛成による議決が必要とされています。かなり高いハードルに見えますが、政治家女子48党は少数政党であり、ガーシ―議員を擁護する議員もいないので、15日の参議院本会議での懲罰動議の可決は確実だと見られています。
除名されるとどうなる?
除名処分が下されるとガーシ―議員は議員の身分を失って無職となります。ただ、除名されても国会議員に立候補する権利は失われないので、処分後に立候補して当選した場合には再び議員になる事が可能で、その場合には両議院とも当選した者を拒むことができないとされています。
ガーシ―の人気であれば再当選は不可能ではないかも知れませんが、政治家女子48党はさすがに公認しないでしょうから、単独出馬になるかも知れません。しかし、多額の歳費を受け取りながら当選後一度も登院せず、有権者の負託に応えなかった男を日本国民が投票で選ぶでしょうかね?
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