ロシア兵の給与水準が、イギリス国防省の分析によると、ウクライナ侵略の最中であっても下級兵士でさえ全国平均の2.7倍以上に達していることが明らかになりました。こうした優遇措置により、ロシアの経済的に困難な層から多くの志願兵が現れているようです。
ウクライナ戦争勃発以来、給与待遇が向上
イギリス国防省の調査によると、ロシア兵の給与水準はウクライナ戦争勃発当初から上昇し続け、現在では下級兵士でも月給20万ルーブル(約30万円相当)を超えているとされています。一方、ロシア国内全体の平均給与は7万2851ルーブル(約11万円相当)であるとのことです。
都市部に志願兵が少なく、地方の貧困層が穴埋め?
ロシア内部では都市部と地方間の経済格差が大きく、都市部からの志願兵は少ない状況です。一方で、増え続けるロシア兵の高給に引かれて、仕事がなく給与水準の低い地方から、貧困層の若者たちが志願している様子がうかがえます。今や、ロシア軍を支えるのは貧しい地方出身の若者たちと言えるでしょう。
それでも戦場に向かう兵士は少ない
イギリス国防省は、こうした状況を指摘しつつも、それでもロシアが兵士の募集目標を達成する可能性は低いと考えています。ウクライナの前線では、ロシア兵の士気が低く、その中には数ヶ月で鬱症状を訴えて投降する者さえいると、ロシア軍の将校は証言しています。今後、ウクライナ軍の軍備が強化され、特に空軍が拡大すれば、これまで制空権を確保していたロシア軍の陣地も安定を保つのが難しくなるかもしれません。戦死すれば高給も意味をなさず、ロシア軍がいつまで地方の貧困層からの若者を高給で引き寄せることができるのか、その行方は不透明です。
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