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モスクワにおけるドローン攻撃の頻発[市民の心情に変化の兆し]


世界史01 飛行するドローン

 

 

ウクライナ侵略を進めるロシアの首都、モスクワで、ウクライナとの関与が疑われるドローン攻撃が日常茶飯事となっています。このドローン攻撃は単なる軍事作戦以上に、市民たちに戦争への関与を意識させ、不安と厭戦を煽る狙いがあるようですが、その効果はどの程度あるのでしょうか。

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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激化するドローン攻撃

世界史02 爆発が起きる都市 モブ

 

ロシア政府の情報によれば、8月に入ってモスクワを標的としたドローン攻撃は少なくとも11回発生し、7月の4回からほぼ3倍に増加しました。特に、モスクワのビジネス街であるモスクワシティの高層ビル地域では、7月に続いて8月1日と23日にドローンが突入し、一部のビルに損害をもたらしました。この攻撃によって負傷者も出ているとの報告もあります。ロシア政府は防空システムがドローン攻撃を無力化しており、被害は攻撃を受けたドローンの残骸だけだと主張していますが、この説明は信用を得るには難しいものとなっています。ウクライナのサイバーセキュリティ関係者は、今年中にウクライナが最大で20万機のドローンを入手する計画を進めていると述べていて、今後もモスクワへのドローン攻撃はエスカレートする可能性が高いと言われています。

 

 

調査結果から浮かび上がる支持率

世界史05a ロシアの国旗a

 

モスクワ市内へのドローン攻撃が続いたとしても、モスクワ市民の反戦感情が急速に高まるとは限りません。ロシアの世論調査によれば、現在でも7割以上の国民がウクライナに対する軍事行動を支持しているためです。また、ロシアは経済格差が拡大しており、多くの地方住民は日々の生計に追われ、ウクライナ戦争に対する関心は薄いとされています。実際、プーチン政権のプロパガンダが最も効果的に機能しているのは地方であり、モスクワへのドローン攻撃がロシア国内で反戦運動が高まる要因となるかどうかはまだ見通しのつかない部分です。

 

 

意識変革の兆しも

世界史02 プーチン風大統領

 

一方で、モスクワへのドローン攻撃が継続し、戦争が早く終結することを望む声が広がってもいます。多くのロシア人が、ウクライナ人の犠牲や痛みを考えることで、従来とは異なる戦争に対する認識を持つようになっているとの報告もあります。今年の9月にはロシアで統一地方選挙が行われる予定です。選挙はプーチン政権によって運営されていますが、その結果次第ではプーチン大統領もウクライナ侵略に関する方針を見直す可能性があるでしょう。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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