アメリカの週刊誌タイムは、ウクライナの大統領ゼレンスキーが支援国に疲れを感じていると報じました。ゼレンスキー大統領は支援国の信頼を築くために多大な努力を払ってきたが、その結果、消耗していると述べました。
私以外、誰もウクライナの勝利を信じていない
「私以外、誰もウクライナの勝利を信じていない」とタイム誌に語ったゼレンスキー大統領は、自身の信念を支援国に伝えるために全てのエネルギーが必要だと語りました。また、彼は疲れており、時には短気な一面も見せることから、ウクライナを支援する国々の援助が減少することを心配していると報じられています。
無尽蔵に兵力を送り込むロシアに疲労
ウクライナはロシアからの膨大な兵力派遣に対抗し続けており、その結果、疲労感が蓄積し、この状況が欧州やアメリカでも目立っています。しかし、ゼレンスキー大統領は依然として勝利を目指し、クリミア半島やロシアによって占拠された地域が解放されない限り、安易に休戦交渉に応じない意向を示しています。
ウクライナに決定的な支援を
ゼレンスキー大統領は、イスラエルとハマスの交戦が世界の関心を引き寄せている中で、ウクライナの問題が取り残されていると指摘しました。また、アメリカや欧州諸国の支援が最低限に留まり、ウクライナに勝利をもたらす方向に進んでいないことに不満を表明しています。実際、ウクライナが必要としていた戦術ミサイル兵器である「エイタクムス」の供与は、今年の10月になってからであり、F16型戦闘機の到着も早くても来春まで待たなければならないなど、ロシアが利益を得ている一方で、ウクライナは支援が遅々として進まない状況に直面しています。
ロシアの勝利は帝国主義の到来
個人的に、筆者はハマスとイスラエルの国際法無視の泥沼戦争よりも、明白な国際法違反で始まったウクライナ戦争が100倍重要だと考えています。ロシアの勝利は、国際社会が大国の侵略に抵抗できないことを示すものであり、中国などの覇権主義国が増長し、台湾や南シナ海での活動を拡大する可能性が高まるでしょう。ウクライナ戦争は、ウクライナだけでなく、民主主義国全体が帝国主義に直面している危機なのです。
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