皆さんは、こんな雑学を聞いてへーっと思った事はありませんか?体温計の上限が42℃なのは、42度で体内のタンパク質が熱で凝固して死に至るから…筆者も今の今までそう信じていましたが、これは誤解であるようです。
タンパク質が凝固して死ぬとは書いてない
多くの人が知っているであろう雑学、体温計の上限が42℃しかないのは、42度で人間のタンパク質が熱凝固して死滅するからというのは誤解のようです。ガセではなくて誤解としたのは、人間の体温が42度を超えると凝固するタンパク質がある事はあるからです。ただし、タンパク質が凝固したせいで人間が死ぬとは書かれていません。
ちょっと誤解する書き方
澤口彰子・栗原久著の「人体のしくみとはたらき」という本では、身体を構成する蛋白質の中に42度を超えると熱凝固するものがあって、高体温は生命に危険である。と記載されていますが、タンパク質が凝固するから人間が死ぬとは書かれていません。また、別の記事には、発熱に耐えうる人間の体温の上限は44度から45度と記載され、体温が42度を超えてしまうと細胞がダメージを受けていき、45度を上回ると酵素などのタンパク質が非可逆的に変性、50度を超えると全身の細胞が死滅すると書かれていました。この内容を信じると、体温が42度を超えるのは危険ですが、細胞が死滅するのは50度と書かれていて、やはり42度の体温で人体のタンパク質が凝固して死ぬとは書いていません。ただ、どちらにも42度で体内のタンパク質が熱凝固したり、細胞がダメージを受けると書いていて、それを読んで早合点した人が誤解を広めたのかも知れません。
では、なんで42度なのか?
では、どうして体温計の温度の上限は42度なのでしょうか?大きな理由としては、当時の体温計の精度があまり高くなく、特に高熱になるとあまり信用できなかった事があるようです。そして、もうひとつは42度の体温は人体の緊急事態であり、体温計で測っている場合ではなかったという事だそうです。
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