朝まで三国志軍師
広告




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

【結構苦労が多いんです】三国志時代の転職事情が想像以上に複雑だった

この記事の所要時間: 319




劉備

 

現代日本において、就職活動や転職活動は、一個人のみならず、

多くの人々の人生を左右する一大イベントです。

社会人として、新卒採用した場合もありますが、特に別の会社に転職する場合は、

今までの会社を抜ける、ということになるため、大きな決断が要ります。

三国志の時代では、主君を変えるという行為は、悪徳とされていました。

このような発想は、中国的な儒教の発想、いわゆる縦社会的な発想で、

目上の人や上司を敬うもの、それを軽んじたり、

裏切ったりすることはしてはならないことと考えられていました。

そのため、当時主君を変えるとは一大決心だったのです。




三国志時代にもヘッドハンティングはあった

郭嘉

 

ただ三国志では、主君を変えることに関して良い言葉があります。

「良禽択木(りょうきんたくぼく)」この言葉は、この言葉は、良い禽(きん、鳥のこと)は木を択(えら)んで棲む、

ことを述べており、良い臣下は主君を択んで仕えること意味します。

この言葉のおかげで、裏切っても良い雰囲気になります。

三国志の時代では、戦時下で自ら相手に降る場合もありますが、捕虜となった将を自軍へ勧誘する、

又は配下にしたい敵将とコンタクトをとり勧誘するヘッドハンティングのようなこともしばしば行われておりました。

今回は、この三国志時代の転職事情、特にヘッドハンティングの事例を取り上げます。




裏切り名人・呂布(りょふ)と李粛(りしゅく)のケース

呂布 最強 曹操

 

呂布 奉先(りょふ ほうせん)は、三国志演技の世界では最強の武将として知られる一方で、

裏切りの名人(?)としても知られております。

 

呂布 バックブリーカー

 

呂布(りょふ)は、養父の丁原(ていげん)、菫卓(とうたく)劉備(りゅうび)等々あらゆる人を裏切っています。

さて、呂布(りょふ)は、ことごとく裏切るわけですが、一番最初の丁原(ていげん)の裏切りに関しては、

自ら裏切ったというよりかは、菫卓(とうたく)からのヘッドハンティングが引き金となりました。

 

十常侍(じゅうじょうじ)の乱により乱れた都にて、諸国の将が集まる中、帝を廃そうとする菫卓(とうたく)は丁原に反対されました。

怒った菫卓(とうたく)は、丁原(ていげん)を亡き者にしようと目論みますが、無双の豪傑、呂布(りょふ)によって阻まれます。

菫卓(とうたく)は呂布(りょふ)を自身の配下にしようと、李粛(りしゅく)を呂布(りょふ)の説得のために向かわせます。

 

李粛(りしゅく)、呂布(りょふ)のスカウトに向かう

裏切り 呂布

 

丁原(ていげん)の陣にて

李粛(りしゅく)「呂布(りょふ)の知り合いだから早く取り次いでね。」

 

呂布(りょふ)のところへ案内される李粛(りしゅく)。

 

李粛(りしゅく)「今日は良い物を持ってきてあげたよ。赤兎馬という日に千里は走る名馬なんだ。」

呂布(りょふ)「こんなものを貰えるなんて…(感激)。この恩、どうしたら返せるかわからないよ。」

 

呂布(りょふ)はお酒をふるまいしばらく歓談しました。やがて李粛(りしゅく)が動き始めます。

 

李粛(りしゅく)「君ほどの才能があれば、富も名声も得られるだろうに、なぜ小さくなっているのか。」

呂布(りょふ)「良い主君に会えないのです。」

 

一見酒の席でのただの会話ですが、呂布(りょふ)は若干現状に対する不満を漏らします。

その様は、新卒で入った会社で思うように仕事ができなかった新入社員が酒に溺れて不満を垂らしているかの様です。

 

いざヘッドハンティング

袁家ヒストリー02 袁安

 

ここから李粛(りしゅく)のヘッドハンティングタイムが始まります。

 

李粛(りしゅく)「良禽は木を択んで棲み、賢臣は主を択んで事う(つかう)。

良い檎は良い木に、賢い物は善き君主につくんだよ。動くなら早くしないと後悔するぞ。」

 

これによって、李粛(りしゅく)は転職しなければならない雰囲気に持ち込みます。

 

呂布(りょふ)「そうはいっても現代の英雄っていったい誰でしょうか?」

李粛(りしゅく)「菫卓(とうたく)殿だよ。菫卓(とうたく)殿は、賢人を敬うし、賞罰は明らかにする。

公正で人が出来てるから皆ついてくる。いずれ大業を成し遂げるだろうな。」

そう言って、金と珠玉を呂布(りょふ)に与えます。

 

李粛(りしゅく)「菫卓(とうたく)殿が君の才を慕って私に届けるように命じたものだ。

さっきの赤兎馬(せきとば)も菫卓(とうたく)殿から贈り物だ。

君がもしも菫卓(とうたく)殿の下に来たらば、どれほどの待遇になるか想像もつかない。」

李粛(りしゅく)は贈り物をしつつ、「こっちは結構待遇いいよ」とアピールします。

呂布(りょふ)「でも、それなら手柄の1つでも立ててないとな・・・よし、丁原(ていげん)を殺そう!」

かくして、呂布(りょふ)は丁原(ていげん)を殺し李粛(りしゅく)とともに菫卓(とうたく)のもとへ行ったのでした。

 

三国志ライターFMの独り言

FM

 

良禽択木、有名な言葉ですので、現代でも使うことはあるのではないでしょうか。

三国志演義ではしばしば用いられます。用いられる場面はもちろんヘッドハンティングです。

中国は、儒教思想というか、縦社会のようなところがあります。

しかし、実際、一兵卒や雑兵が逃げ出すことは多かったのではないでしょうか。

ただ、上の身分の者が主君を変えるとあっては、「その程度の者」と世間に笑われてしまいます。

そのため、良禽択木という言葉が使われます。

悪く言えば、「裏切り」の正当化です。

良き主に仕えぬことは、天から賜ったその身を捨てるも同然、天に背く行為は儒教ひいては縦社会では悪徳でもあるのです。

みなさんは、くれぐれも就職活動で使うときは気をつけましょう。

「あなたの会社は良い会社です。」と伝えている半面、

「自身を正当化し、何のためらいもなく会社を裏切る人」と思われてしまうかもしれませんので。

 

次回記事:もうやってられない! 三国志の時代ではどのような理由で主を変えてたの?

 




よく読まれている記事

曹操01

 

よく読まれている記事:曹操を好きになってはいけない6つの理由

 

朝まで三国志

 

よく読まれている記事:朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ(笑) 第1部

kawauso 投壺

 

関連記事:三国時代の娯楽にはどのようなものがあったの?タイムスリップして当時の人に取材してみた

 

袁紹 曹操

 

よく読まれてる記事:【三国志if】もし袁紹が官渡の戦いで曹操に勝ってたらどうなってたの?

 

この記事を書いた人:FM

FM

■自己紹介:

三国志ライターFMです。

三国志は、大昔の出来事ですが、物語をいろいろな視点や切り口で見ていくと、新しくて面白い発見があるのが好きです。

人物像や対人関係、出来事、時代背景、逸話等々、古い話とはいえ、学ぶべきところはたくさんあります。

埃をかぶせておくにはもったいない、賢人たちの誇りがあります。

FM

FM

投稿者の記事一覧

三国志は、大昔の出来事ですが、物語をいろいろな視点や切り口で見ていくと、新しくて面白い発見があるのが好きです。

人物像や対人関係、出来事、時代背景、逸話等々、古い話とはいえ、学ぶべきところはたくさんあります。

埃をかぶせておくにはもったいない、賢人たちの誇りがあります。

関連記事

  1. 【諸葛孔明の兵法】魏を苦戦させた知られざる孔明のアメーバ戦術
  2. 荀攸(じゅんゆう)ってどんな人?同族の荀彧の影に隠れた才能
  3. 【諸葛亮孔明の心に残る名言】「好尚同じからずと雖も公義をもって相…
  4. 3月レキシズルバーSP「はじめての三国志」をやってきたよ
  5. 【能力高すぎワロタ】仕事のできる蜀の三代目トップ費禕(ひい)エピ…
  6. 【怪しげな宗教団体】どうして多くの民衆が太平道に参加したの?
  7. 趙達(ちょうたつ)とはどんな人?サイババか!?三国志に現れた天才…
  8. 曹操の求賢令が年々過激になっていて爆笑

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 【諸葛亮の北伐】精鋭部隊をミエル化
  2. 【センゴク】想定外!織田信長を討った明智光秀の誤算ってなに?
  3. 趙の名将・李牧の孫が国士無双で知られるあの人と関係があった!
  4. 【ポスト五虎大将軍】蜀の四龍将が生きていれば蜀は魏を倒せた?
  5. 項羽(こうう)ってどんな人?史上最強の孤独な戦術家 Part.1
  6. 読書感想文に使えるオススメ歴史小説「日本の幕末・近代史編」おまけもあるよ

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

関帝廟のご利益ってなに?神様の名前は「関聖帝君」 スーパーマンも驚き!三国志時代の仙人はびゅんびゅん空を飛んでいた!【古代中国の仙人事情】 【はじめての孫子】第12回:卒を視ること嬰児の如し、故にこれと深谿に赴むくべし。 ある意味、戦乱時代の勝者? 賈詡とはどんな人物だったか? 盧綰(ろわん)とはどんな人?劉邦の親友でもあり辛苦を共にした男 【結構苦労が多いんです】三国志時代の転職事情が想像以上に複雑だった 信長ジェラる?高松城水攻めからの甲州征伐の流れが完璧すぎる 【キングダムを更に楽しむ】六国で秦を倒せるような国はあったの?

おすすめ記事

  1. 35話:曹操、陳宮の裏切りで兗州を呂布に奪われる!!
  2. 衛瓘(えいかん)とはどんな人?司馬昭の重臣であり、晋の建国時に大いに活躍【晋の謀臣列伝】
  3. 【みんなが知らない諸葛孔明】戦率99%!撤退戦では無敗だった!?
  4. 趙雲の京劇風コスチュームって何?真・三國無双8をさらに楽しむ
  5. オルド将軍は実在するの?やっぱり最期は龐煖にバッサリ?
  6. 129話:死せる孔明生ける仲達を走らす
  7. 曹操の名言から知る三国志の世界「徒に先の易きを見て、 いまだ当今の難を見ず」
  8. 「豎子に名を成せり」とはどのような意味なの?龐涓(ほうけん)の名言

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP