三国志平話
if三国志




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

三国志の時代に活躍した兵士の逸話

騎馬兵にあこがれる歩兵




 

三国志は将軍や軍師達が活躍していた時代ですが、

兵士達もしっかりと活躍しているのはご存知であると思います。

今回は合肥(がっぴ)新城攻防戦の時に包囲を破って救援軍に合肥の情報を伝えようとして

呉軍に捕まってしまった兵士についてご紹介したいと思います。

この兵士は呉軍に捕まってしまいますが、将軍並の勇気を持っている偉大な兵士でした。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【三国志あるある】懐かしい!と思った人は40代!昭和では当たり前だった三国志事情




合肥新城攻防戦

 

諸葛恪(しょかつかく)は前年東興(とうこう)で、

魏軍を大いに打ち砕いて大勝利を収めたことに気を良くし、

呉の宿願である合肥(がっぴ)新城へ大軍を率いて攻撃を行います。

この時魏軍は兵数がすくない状態でしたが、

合肥の守将である毌丘倹(かんきゅうけん)や文欽(ぶんきん)

張特(ちょうとく)らが奮戦したことによりなんとか持ちこたえることに成功します。

この戦いで合肥新城にこもっていた兵数の半分以上が死傷する厳しい戦でした。




勇気ある兵士その1

 

合肥新城の戦いは100日あまり続いた戦いでした。

この戦いで活躍したのは毌丘倹や文欽、張特らの活躍もありましたが、

合肥新城に篭城していたある兵士の活躍も見逃すことはできません。

合肥新城に篭城していた劉整(りゅうせい)と言う兵士は毌丘倹から

「救援軍に合肥新城の今の状態を教えてきてくれ」と命令を受けます。

劉整は幾重にも呉軍に包囲されている合肥新城をなんとか抜け出し、

救援軍に大将である司馬孚(しばふ)の元へたどり着くことに成功。

彼は合肥新城の様子をしっかりと司馬孚に伝えるとすぐに合肥新城へ向かいます。

しかし合肥新城を包囲していた呉軍に捕まってしまい尋問を受けてしまいます。

彼は呉軍の厳しい尋問に耐え抜き「俺は魏の国の兵士だ。

絶対に情報は喋らない。俺は死して魏国の鬼となってキサマらを追い払ってやる」と言い放ちます。

その結果、彼は殺害されてしまいます。

しかし兵士の中にもこのように勇気を持っていた人がいた事に驚きませんか。

 

勇気ある兵士その2

 

毌丘倹は劉整の他にも救援軍に合肥新城の状態を伝えるための使者を送っておりました。

その使者の名前を鄭(てい)と言います。

彼は司馬孚率いる救援軍の軍勢の元へたどり着くと合肥新城の状態を劉整と同じように報告し、

合肥新城への帰路を急ぎます。

しかし諸葛恪は合肥新城から抜け出した兵士の事を知っており、

合肥新城ヘ向かう場所に伏兵を設置して待ち構えておりました。

鄭はこの伏兵に捕まってしまい両手を縛られ合肥新城の前に連れてこられると呉軍の将校から

「救援軍は洛陽へ帰還したと言え」と言われます。

鄭はこの言葉に頷くと大声で「救援軍はもう目の前に近づいている。

呉軍なんかに負けずに頑張れ」と叫びます。

この声を聞いた魏軍の兵士は雄叫びを上げて士気は一気にあがります。

呉軍の将校はすぐに口を閉じさせて彼を殺害。

だが鄭の命懸けの叫びによって魏軍の士気は大いに上がり、

合肥新城を陥落させることができないまま魏軍の援軍到来を迎えてしまい、

呉軍は撤退することになります。

 

三国志ライター黒田レンの独り言

 

司馬師はこの話を聞くと彼ら兵士に恩賞として侯の位を追贈すると共に、

彼らの一族に「今後兵士として赴く必要はない。兵士の募兵名簿から彼らの名前を削れ」と

命令を下します。

実はこの話は日本にも似たような事がありました。

徳川軍が武田軍に城を包囲されたとき城外にこの状態を知らせるために城から脱出して、

徳川家康に城の状態を報告。

そしてこの兵はすぐに味方が待っている城へ帰還しようと試みるのですが、

途中で武田軍に捕まってしまい包囲中の城の前に引き出され、

「城内へ援軍は来ないと言え」と言われます。

しかし捕虜になった徳川の兵士は城へ向かって大声で

「援軍はもうすぐ来る!もうちょっとの辛抱だ」と叫びます。

すると合肥新城のように徳川の兵士は大いに士気が上がりますが、

捕虜になった兵は処断されてしまいます。

このはなしはほとんど一緒ですが、

三国志の話がパクられたわけではなく実際に起こったことでした。

兵士の面から見ると三国志の時代は国家に忠義を尽くしていたのは武将だけでなく、

兵士達にもあったことが伺えるエピソードですね。

 

参考文献 ちくま文芸文庫 正史三国志魏書1 今鷹真・井波律子著など

 

 

■記事の内容に関するお問い合わせ(誤植等のご報告など)はこちら

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:【三国志の素朴な疑問】呂布は何歳だったの?

関連記事:こんな立派な悪党は藏覇(ぞうは)ぐらい!鬼神呂布に勝ち曹操を感激させた漢の生涯

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 秦国の六虎将軍・李信の妻となるのは誰かを大胆予想!羌瘣?それとも…
  2. 合肥の戦いの満寵 鉄壁の合肥城を作り上げた劉馥の一族にとんでもない奴がいた!?
  3. 陸抗 陸抗(りくこう)ってどんな人?父の無念を晴らした孫呉最後の名将
  4. 夜の五丈原で悲しそうにしている孔明 【横山光輝三国志】イリュージョンで世を去る諸葛亮
  5. 兵士 届け!お手紙、三国時代には郵便制度があった!?
  6. 尹夫人 曹操 後漢王朝の華だった尹夫人の波乱万丈の生涯Part.2
  7. 劉備を警戒する陳羣 【徹底追及】劉備はどうしてあんないい加減な性格なのか?
  8. 公孫度(こうそんたく)とはどんな人?幸運に恵まれ、遼東の王になっ…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 朱然
  2. 曹操と夏侯惇
  3. 関羽に手紙を送る陸遜
  4. 王允と呂布

おすすめ記事

  1. 張飛に怒鳴られて落馬して死んだ武将、曹丕の粋な計らい等、三国志を彩る変わった武将たち 最弱武将 張飛
  2. 関羽を倒さなかった黄忠に、よかミカンが異議アリ?
  3. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース20記事【12/5〜12/11】
  4. 武田信玄は城を持たなかった、その理由は?
  5. 『まだ漢王朝で消耗してるの?』の電子書籍出版のお知らせ
  6. 【西夏】タングート族の末裔はどこにいる?北魏の末裔なの? タングート族

三國志雑学

  1. 暴れまわる異民族に困る梁習
  2. 張飛の男気人生
“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 張紘が病死したという手紙を読み涙する孫権
  2. 劉備と再開する趙雲
  3. 夏侯惇と呂布
  4. 曹操と鶏肋

おすすめ記事

『日経三国志』のテレビCMが、ACC賞フィルム部門でブロンズ賞を受賞! レッドクリフ超え!魯粛(ろしゅく)の知られざる逸話 黄蓋 奮闘 黄蓋は苦肉の策だけではない!レッドクリフでも大活躍した黄蓋の逸話 キングダム 戦国七雄地図 戦国策【宋衛中山策】小国は色々大変なのよの巻 三国志にも麻薬常用者はいた?魏の何晏は中毒患者? 魯粛 【シミルボン】三国志を産みだしたのは魯粛だった!クレイジーと言われた豪傑の人生 曹操 孔明をチェック 66話:曹操、孔明の実力を確認すべく劉備討伐の兵を挙げる 坂本龍馬(幕末時代) 【武田鉄矢に怒られろ!】坂本龍馬は本当はこんな人だった?

はじさん企画

“if三国志" “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“水滸伝"

“三国志人物事典"

PAGE TOP