広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?




はじめての三国志

menu

はじめての変

世説新語の「荀巨伯のお見舞い」の友情話が熱い!

この記事の所要時間: 36




 

世説新語は後漢末から魏・晋・六朝を通じて、

当時を生きた人々の噂話から人物評、

個々人のプライベートやスキルといったことを載せている偉人達の伝記のようなものです。

世説新語は中国南北朝の宋の劉義慶(りゅう ぎけい)によって編纂されました。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:世説新語(せせつしんご)ってなに?初心者にこそ読んでほしい小説集




世説新語はいろんな話が載っている

 

『世説新語』などと四字熟語のような名前ですが、

日本では訳された本がいくつも出版されており、読むのは容易です。

また、漢文を無視して訳文のみを読んでいけば、隙間時間にでもどんどん読めます。

今回は、その第一章、徳行篇の一部のお話をご紹介します。

徳行篇とは当時の人々の良い行いが記されたエピソード集であり、

良い人の話、泣ける話が収録されています。




荀巨伯のお見舞い

 

荀巨伯(じゅんきょはく)という友達思いの男がいました。

ある時、病に伏せっている友人のお見舞いにはるばるその友人のいる郡に向かいました。

ちょうどその頃、胡〔えびす〕の賊共がその郡を狙っていました。

タイミングの悪いことに、荀巨伯(じゅんきょはく)が友人を訪ねている最中に、

賊が到着しその郡に攻め込んできたのです。

 

【PR】三国志の武将に特化したデータベース「はじめての三国志メモリーズ」を開始しました

 

その時、友人は・・・

 

荀巨伯(じゅんきょはく)は友人のいる郡に着くと、早速友人を訪ねます。

一方で賊もその郡目掛けて侵攻していきます。郡へ侵攻しようとする賊達の動きは、

直ぐにも知れ渡り、その郡にいる人々は大急ぎで逃げ出しました。

賊の襲来の報は、荀巨伯(じゅんきょはく)とその友人にも知らされました。

友人「僕は今にも死ぬ身だ。賊に襲われようが構わない。でも君は違う。

一刻も早くここから逃げてくれ。」

荀巨伯(じゅんきょはく)「見舞いに来た僕に逃げろというのか。

君を見捨て、人の道を外してまで生き延びることなんて僕にはできない。」

荀巨伯(じゅんきょはく)は確かに友人のためを思うが故、御見舞いに来ました。

その彼が、友人を見捨ててしまうのは、

確かに理屈に合わないというか本末転倒の気がしなくもありません。

しかし、普通に考えてそれとこれとは話は別です。

友人にしてみれば、御見舞いと賊の襲来とは別問題です。

このままでは、二人とも殺されてしまいます。

 

賊の襲来

 

ついに賊がやってきました。

彼は荀巨伯(じゅんきょはく)を見ると言います。

賊「俺達の大軍が押し寄せたのを見て、郡中のやつらが逃げ出したぞ。

だというのになぜお前は一人ここに残っているのだ。お前はいったいどういう男なのだ。

たった一人で踏みとどまって何をしようと言うのだ。」

荀巨伯(じゅんきょはく)「ここには病気の友人がいるのだ。見捨ててなどいけない。

もしも、彼に危害を加えるならば、代わりに僕を殺せ。その代わり、彼に指一本触れるな。」

賊達はそれを聞くと、お互い顔を見合わせてどよめきます。

賊「俺達のような人の道を知らぬ人間が、人の道を重んずる国に踏み込んではいけない。」

 

そのまま、大軍を引き上げ帰っていきました。

荀巨伯(じゅんきょはく)のおかげで、郡全体が無傷で助かりました。

 

三国志ライターFMの独り言

 

この荀巨伯(じゅんきょはく)の話は、いわゆる友情モノのお話で、

太宰治の「走れメロス」のような類のお話です。

 

 

そういう意味では、これはよくある話に見えてしまうかもしれません。

とはいえ、世説新語で語られる非常に古いお話ですので、相当大昔の話です。

そのため、現代ではよくある話でも当時はそうではなかったのでしょう。

世説新語自体は、中国南北朝-宋の時代なので、400年代にまとめられた本ですが、

その事実が起こったのは後漢~三国時代の200年代ということになります。

そのような観点でこのお話を見ると、良くある友情モノとはいえ、

最古の友情エピソードの一つと言えることになります。

もしかすると、少し大げさに考えれば、

友情をテーマにした創作小説の起源の一つであるのかもしれません。

そのように見ると、この世説新語は現代の小説の元となっているのかもしれません。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:劉備と趙雲が出会う事になったきっかけを作ったのは袁紹のおかげ?

関連記事:韓馥(かんふく)とはどんな人?三国志一被害妄想が激しく袁紹に怯え自殺してしまった武将

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




FM

FM

投稿者の記事一覧

三国志は、大昔の出来事ですが、物語をいろいろな視点や切り口で見ていくと、新しくて面白い発見があるのが好きです。

人物像や対人関係、出来事、時代背景、逸話等々、古い話とはいえ、学ぶべきところはたくさんあります。

埃をかぶせておくにはもったいない、賢人たちの誇りがあります。

関連記事

  1. 【九州三国志】『三國志』は中国だけじゃない!日本の三国志事情 P…
  2. 【曹操軍と劉備軍】部下と君主関係の違いって一体どこら辺から?
  3. 現代ビジネスマンの必携の書?兵法書『孫子』とその作者について
  4. 三国志禁断ゾーン・悲しい人類の「殉葬」に関する歴史
  5. 【取り扱い注意!!】はじさんの中の人、kawausoがリアルに登…
  6. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース27記事【2/13〜2/1…
  7. オトコ漫画が読みたいヤツ集まれ!キングダムを超える戦国群像劇「義…
  8. 孟嘗君(もうしょうくん)とはどんな人?戦国七雄に絶大な影響力を及…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 魏や呉にもいた諸葛一族の話
  2. 孫権の後を継ぐのは私なんだから! 孫家のドロドロした後継者問題
  3. どもっていても秀逸な政策と卓抜な戦術を提案した鄧艾に迫る
  4. 関羽は本当に忠義の士だったの?三国志のタブーに挑む!
  5. 夏侯惇は軍人としては優秀だったの?正史三国志から夏侯惇を分析
  6. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第十六話「綿毛の案」の見どころ紹介

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

周公旦(しゅうこうたん)とはどんな人?周王朝の基礎を固めた功臣 【第1回 幻想少女】衝撃の三国志が誕生!これぞ三国志革命だ!! 金禕(きんい)とはどんな人?漢中防衛戦の陰に隠れたとある事件 張繍と賈詡は曹操に降伏したのは本心からではなかった!? 【衝撃】秦の始皇帝陵は実は完成していなかった!壮大な地下宮殿と兵馬俑の謎 季布(きふ)とはどんな人?一度承諾した約束は絶対に破らない事で天下に名を轟かせた名将【前半】 16話:菫卓を変貌させた権力と武官差別 蜀のブサメン軍師、龐統は魯粛のスパイだった?劉備と龐統、仮面主従の真実

おすすめ記事

  1. 陸瑁(りくぼう)とはどんな人?人の苦境を救い、孫権の過ちを正そうと忠言を行った陸遜の弟
  2. 五丈原の戦いの裏側で活躍した魏の満寵とは?後編
  3. 【官渡の戦い前哨戦】文醜はどうして敗北することになったの?
  4. 劉備が乗っていた的廬がありえないぐらいスゴイ馬だった!?
  5. 朝まで三国志2017 三国志の最強軍師は誰だ! 第13部
  6. 三国志と夏の風物詩「蚊」は古代中国の偉人も苦労していた
  7. 儒教が引き金?外戚と宦官の対立はなぜ起こったのか
  8. 【3分で分かる】光武帝・劉秀(りゅうしゅう)の華麗な生涯

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP