コメント機能リリース
馬超




はじめての三国志

menu

はじめての変

世説新語の「荀巨伯のお見舞い」の友情話が熱い!

竹林の七賢




 

世説新語は後漢末から魏・晋・六朝を通じて、

当時を生きた人々の噂話から人物評、

個々人のプライベートやスキルといったことを載せている偉人達の伝記のようなものです。

世説新語は中国南北朝の宋の劉義慶(りゅう ぎけい)によって編纂されました。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:世説新語(せせつしんご)ってなに?初心者にこそ読んでほしい小説集




世説新語はいろんな話が載っている

 

『世説新語』などと四字熟語のような名前ですが、

日本では訳された本がいくつも出版されており、読むのは容易です。

また、漢文を無視して訳文のみを読んでいけば、隙間時間にでもどんどん読めます。

今回は、その第一章、徳行篇の一部のお話をご紹介します。

徳行篇とは当時の人々の良い行いが記されたエピソード集であり、

良い人の話、泣ける話が収録されています。




荀巨伯のお見舞い

 

荀巨伯(じゅんきょはく)という友達思いの男がいました。

ある時、病に伏せっている友人のお見舞いにはるばるその友人のいる郡に向かいました。

ちょうどその頃、胡〔えびす〕の賊共がその郡を狙っていました。

タイミングの悪いことに、荀巨伯(じゅんきょはく)が友人を訪ねている最中に、

賊が到着しその郡に攻め込んできたのです。

 

【PR】三国志の武将に特化したデータベース「はじめての三国志メモリーズ」を開始しました

 

その時、友人は・・・

 

荀巨伯(じゅんきょはく)は友人のいる郡に着くと、早速友人を訪ねます。

一方で賊もその郡目掛けて侵攻していきます。郡へ侵攻しようとする賊達の動きは、

直ぐにも知れ渡り、その郡にいる人々は大急ぎで逃げ出しました。

賊の襲来の報は、荀巨伯(じゅんきょはく)とその友人にも知らされました。

友人「僕は今にも死ぬ身だ。賊に襲われようが構わない。でも君は違う。

一刻も早くここから逃げてくれ。」

荀巨伯(じゅんきょはく)「見舞いに来た僕に逃げろというのか。

君を見捨て、人の道を外してまで生き延びることなんて僕にはできない。」

荀巨伯(じゅんきょはく)は確かに友人のためを思うが故、御見舞いに来ました。

その彼が、友人を見捨ててしまうのは、

確かに理屈に合わないというか本末転倒の気がしなくもありません。

しかし、普通に考えてそれとこれとは話は別です。

友人にしてみれば、御見舞いと賊の襲来とは別問題です。

このままでは、二人とも殺されてしまいます。

 

賊の襲来

 

ついに賊がやってきました。

彼は荀巨伯(じゅんきょはく)を見ると言います。

賊「俺達の大軍が押し寄せたのを見て、郡中のやつらが逃げ出したぞ。

だというのになぜお前は一人ここに残っているのだ。お前はいったいどういう男なのだ。

たった一人で踏みとどまって何をしようと言うのだ。」

荀巨伯(じゅんきょはく)「ここには病気の友人がいるのだ。見捨ててなどいけない。

もしも、彼に危害を加えるならば、代わりに僕を殺せ。その代わり、彼に指一本触れるな。」

賊達はそれを聞くと、お互い顔を見合わせてどよめきます。

賊「俺達のような人の道を知らぬ人間が、人の道を重んずる国に踏み込んではいけない。」

 

そのまま、大軍を引き上げ帰っていきました。

荀巨伯(じゅんきょはく)のおかげで、郡全体が無傷で助かりました。

 

三国志ライターFMの独り言

 

この荀巨伯(じゅんきょはく)の話は、いわゆる友情モノのお話で、

太宰治の「走れメロス」のような類のお話です。

 

 

そういう意味では、これはよくある話に見えてしまうかもしれません。

とはいえ、世説新語で語られる非常に古いお話ですので、相当大昔の話です。

そのため、現代ではよくある話でも当時はそうではなかったのでしょう。

世説新語自体は、中国南北朝-宋の時代なので、400年代にまとめられた本ですが、

その事実が起こったのは後漢~三国時代の200年代ということになります。

そのような観点でこのお話を見ると、良くある友情モノとはいえ、

最古の友情エピソードの一つと言えることになります。

もしかすると、少し大げさに考えれば、

友情をテーマにした創作小説の起源の一つであるのかもしれません。

そのように見ると、この世説新語は現代の小説の元となっているのかもしれません。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:劉備と趙雲が出会う事になったきっかけを作ったのは袁紹のおかげ?

関連記事:韓馥(かんふく)とはどんな人?三国志一被害妄想が激しく袁紹に怯え自殺してしまった武将

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




FM

FM

投稿者の記事一覧

三国志は、大昔の出来事ですが、物語をいろいろな視点や切り口で見ていくと、新しくて面白い発見があるのが好きです。

人物像や対人関係、出来事、時代背景、逸話等々、古い話とはいえ、学ぶべきところはたくさんあります。

埃をかぶせておくにはもったいない、賢人たちの誇りがあります。

関連記事

  1. 兀突骨 兀突骨(ごつとつこつ)は実在したの?悲しみの巨人に迫る
  2. 真田丸 いまさら聞けない真田丸って一体何なの?
  3. 大戦乱!!三国志バトル(株式会社gloops)にはじ三が突撃じゃ…
  4. 三国志大学で勉強する劉備 三国志テストにチャレンジ!!TOSIC990点を目指せ!!
  5. 始皇帝は不老不死を求めて何で水銀を飲んだの?
  6. 海上での戦いの孫権 【夏休みや旅行の移動時間にいかが】キングダムや三国志よりもすごい…
  7. もし郭嘉が魏の建国まで長生きしていたら魏の内閣総理大臣になってい…
  8. 曹操も劉備もこれで学んだ?漢の時代の教科書と学校

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 袁術、曹操、袁紹(他人とすぐ比較する癖を直す)
  2. 側室の女性達を励ます甄氏
  3. 五虎大将軍の趙雲
  4. 飢えている王忠
  5. 公孫サン(公孫瓚)
  6. はじめての三国志 画像準備中
  7. 司馬懿

おすすめ記事

  1. 【曹髦編】三国最強の魏はなぜ滅びることになったの? 曹植
  2. 「文永の役」を超簡単にわかりやすく説明!アンゴルモア元寇合戦記がさらに楽しめる!
  3. 官渡の戦いを終戦に導いた許攸(きょゆう)は偉大なの!? 許攸 兵糧のありか教えますひひひ
  4. 真田昌幸の智謀がキラリと光る!徳川軍を打ち破った伝説の戦い上田城攻防戦
  5. 成り上がり?ネズミが李斯の運命を変えた! ネズミで人生を変えた李斯
  6. 【史記】には解説書が3つ三家注って何? 司馬遷(しばせん)

三國志雑学

  1. 責められる陸遜
  2. 呉夫人
  3. 五虎大将軍の趙雲
  4. 周瑜 周郎
  5. 張遼・楽進・李典


“はじめての三国志コメント機能" “はじめての三国志150万PV" “はじめての三国志Youtubeチャンネル" “広告募集" “誤字・脱字・誤植などの報告フォーム"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 胡亥
  2. 関帝廟 関羽
  3. 曹操(後漢王朝)とローマ帝国
  4. 鎌倉時代 服装 男女
  5. 「宋」の国旗をバックとした兵士
  6. 岩崎弥太郎
  7. 担がれる劉邦

おすすめ記事

【キングダム雑学】戦国七国はどんなお金を使っていたの? 劉備と4人の妻 三国志の劉備が愛した4人の妻を紹介 江川英龍は戦後、教科書から削除されたその理由は? 愛加那(あいかな)と西郷どんの子供達の人生とは? 張松 86話:張松という男が劉備の運命を左右する  黒田官兵衛 天才軍師・黒田官兵衛の最後の戦いまで神ってる 義理の親子の契りを結ぶ曹豹と呂布 【9月の見どころ】9/24公開予定:【三国志平話】高鳴る鼓動!呂布と曹豹、運命の出逢い 愛馬に乗り敵を粉砕する張遼 正史三国志と三国志演義の張遼はどこまで違う?張遼の最強称号を斬る!

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集 誤字・脱字・誤植などの報告フォーム はじめての三国志コメント機能
“西遊記"

“三国志人物事典"

“はじめての三国志コメント機能"
PAGE TOP