編集長日記
ビジネス

はじめての三国志

menu

はじめての変

謎の人物・婁子伯とは何者?その策「氷城の計」は可能なの!?

この記事の所要時間: 31




 

ハイ、それでは、三国志の世界をいろいろな角度から掘り下げていく

「ろひもと理穂の三国志・寒さとの戦い」のコーナーです。

 

 

戦争の勝敗において気候も重要な要素を占めていることを以前お伝えしましたが、

今回は「寒さ」について触れていきます。

互いに斬り合う戦場の凄惨さから比べると寒い中での行軍や露営は苦労に感じないかもしれませんが、

実際に体験したらそのような区別はつけられないかもしれません。

関東や関西に住んでいる方が「今日は寒い!」と嘆くことがありますが、

東北や北海道の寒さの比ではありません。

確かに命を落とすほどの「極寒の寒さ」が存在するのです。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:三国志の兵力は実際にどこまで本当なの?魏呉蜀の兵力の真実に迫る!




日本での寒さによる被害

 

寒さがどれほどの脅威になるのか、

よく話題に上るのが日露戦争を控えた頃の日本の雪中行軍の訓練があげられます。

映画にもなった「八甲田山雪中行軍」です。

わずか20kmの行軍のなかで青森第5連隊の210名中199名が寒さによって命を落としました。

場所は青森県です。もちろん敵はいません。単純に行軍の訓練です。

このときの寒さは-20°から-25°、風速29m/sの猛吹雪に遭遇し、

立ち往生し、遭難します。

ちなみに風速が1m/s上がると体感温度は1°下がるそうです。

つまり-50°の中で遭難したのです。

青森第5連隊は何日も彷徨い続け、ほぼ壊滅しました。

装備が疎かだったり情報収集が甘かったりという問題点はあるものの、

寒さの恐ろしさを物語っています。




三国志での寒さ

 

三国志の有名な戦闘はよく冬の時期に行われています。

「赤壁の戦い」の決着がついたのは10月。

「定軍山の戦い」で夏侯淵が討たれたのは1月。

「樊城の戦い」で関羽が斬られたのが12月です。

はたしてどれほどの寒さだったのでしょうか。

南の方であればそこまで寒くもないのでしょうが、

華北での戦闘は厳しかったのではないでしょうか。

より北方の話になりますが、第二次世界大戦の頃の満州は1月の気温が平均して-10°だったそうです。

最低気温で-18°と記録されています。

風が吹きすさぶ中であれば体感温度はさらに下がります。

こういった環境の中でロシア兵と戦うのは至難の業だったことでしょう。

三国志ではこの寒さを利用したという逸話が残っています。

それが「氷城の計」です。

 

【PR】三国志の武将に特化したデータベース「はじめての三国志メモリーズ」を開始しました

 

211年の渭水の戦い

 

211年に渭水のほとりで曹操軍と馬超軍が激突します。

馬超の火攻めによって陣を焼失していた曹操は砂地での陣の再建に苦労したそうです。

そこで曹操に献策したのが婁圭、字は子伯でした。

土塁を築き、そこに水を撒けば、寒さで凍りつき強固な塞が完成するというのです。

曹操はその言葉どおりに実行し、一晩で氷の城を築きました。これが世にいう「氷城の計」ですね。

この婁圭、三国志演義では仙人のように描かれており、曹操に助言していますが、

どうやら群雄のひとりだったようで、荊州の劉表と手を結び、董卓の残党である張済を討っています。

曹操に降ったのはその後のようです。

正史でも婁圭の氷城の計は登場しますが、時期が9月という晩秋(閏8月)であり、

設定に無理があるのではないかと裴元紹も否定しているようです。

 

関連記事:晩年の馬超が精神的にも燃え尽きていた事実が判明

関連記事:趙雲は何で新参者の馬超や黄忠や魏延よりも位が低いの?

 

三国志ライター ろひもと理穂の独り言

 

フィクションの要素も多分に感じる逸話ではありますが、

北方の寒さを利用してこのような塞を築くことは可能だったのではないでしょうか。

とても面白いアイディアではありますね。

もう少し寒い時期なら納得ができます。

しかし、そのような極寒、吹きっさらしの環境で対陣しなければならない兵士たちはたいへんです。

凍死者も続出することになります。

日本の武将で最強ランクの上杉謙信が、雪が降ってきたら戦争をやめて越後に籠ったのも頷けます。

皆さんも一度、本当の極寒寒さを体験してみてください。

 

はじめての三国志アンケートはこちら

関連記事:曹操の同化推進政策がマイノリティ人口問題を引き起こした!?

関連記事:三国志に学ぶ国家絶滅危機:もし日本(国家)がなくなったら、日本人はどうなるの?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

ろひもと理穂

ろひもと理穂

投稿者の記事一覧

三国志は北方謙三先生の作品が一番好きです。

自分でも袁術主役で小説を執筆しています。ぜひこちらも気軽に読んでください!

好きな歴史人物:

曹操、蒲生氏郷

何か一言:

袁術は凄いひとだったかもしれませんよー!!

関連記事

  1. 夏候惇と言えば独眼竜?
  2. 不老不死の妙薬を求めて? 孫権の倭国(日本)遠征計画
  3. 朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ(笑) 第12部
  4. たった26年の生涯を駆け抜けた小覇王・孫策
  5. 【神になった名将対決】劉備三兄弟の一人関羽VS救国の英雄・岳飛 …
  6. 劉巴(りゅうは)とはどんな人?天下に名声を轟かせた名士であるが、…
  7. 【真田丸】高速で関ヶ原の戦いは終わったが、どうして三成と家康が戦…
  8. 司馬懿が三国志演義に初登場するのはどのタイミングなの?

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 【神になった名将対決】劉備三兄弟の一人関羽VS救国の英雄・岳飛 Part.3【完】
  2. 【はじめての孫子】第1回 そもそも孫子って、何?
  3. キングダムと三国志の豪傑を対比|王騎と言えば誰?
  4. 十常侍に学ぶ正しい謝罪!真土下座の花道【ビジネス三国志】
  5. 趙奢(ちょうしゃ)とはどんな人?趙の三大天最後の一人で政治・軍事両方に秀でた名将【前半】
  6. 蜀と孔明を最大限称えよ!三国志演義

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志の書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

東京国立博物館の特別展「始皇帝と大兵馬俑」を楽しむ!秦の時代の武器(兵器)を徹底紹介! 武神と恐れられていた関羽は結婚していたの? 【祝】 山崎賢人主演で漫画「キングダム」実写化!キャスティングを大胆予想 卑弥呼の鬼道を探る。卑弥呼-張魯-安倍晴明のつながり 郝昭(かくしょう)ってどんな人?陳倉城で孔明を撃退した「孔明キラー」 【お知らせ】新企画第3弾「はじめての九品官人法」をリリースします。 三国史を英訳すると素敵すぎる!インターナショナル中国文学! 丁原(ていげん)とはどんな人?天下無双の豪傑でもあり呂布パパ

おすすめ記事

  1. 竹中半兵衛重治と黒田官兵衛はどっちが凄かったの?
  2. 赤壁の戦いで孔明が東南の風を吹かしたじゃん?あれマジらしいよ?
  3. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース23記事【10/10〜10/16】
  4. 孫権は何であれほど合肥城を狙い続けたの?理由をわかりやすく解説(前半)
  5. 鄧芝(とうし)ってどんな人?ザ・セルフ釜ゆで 孫権を心服させた名使者
  6. 上野攻略戦に赴く武田信玄の戦略とは?
  7. キングダム 楚の宰相、春申君の最後が残念すぎる
  8. 始皇帝死後、秦は滅亡せず三代目まで続いてたってホント?

はじさん企画

李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP