餃子を食べれば耳たぶが生えてくる?中国のお正月を分かりやすく紹介

2018年1月3日


 

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楽しいお正月。中国では旧暦で祝うので、今年は2月16日が

中国のお正月、春節(しゅんせつ)です。

時期や風習は違っても、やっぱり楽しいお正月!

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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年越しの準備

 

春節を迎えるために、年末のうちから掃除をしたり飾り付けをしたり、

いろいろと準備をします。福が到るという意味の、ひっくり返しになった

「福」という字の飾りとか、めでたい対句の書かれた「春聯(チュンリエン)」、

あと、魚を抱いた丸々と太った男の子の絵なんかを飾ります。

魚は「余」という字と同じ発音なので、余裕があるとか財産が余っているとか

いうめでたい意味です。春節前夜の「除夕(チューシー)」の食卓にも魚がのぼります。

 



春節前夜、「除夕(チューシー)」

 

実家で家族団らんしながらテレビを見てごちそうを食べ、

夜更かし(あるいは徹夜)するのが普通の過ごし方。

日本でなにげなく紅白歌合戦を観ちゃうのと同じような感覚で、

テレビの「春節聯晩会」という番組を観ます。

これは歌ありコントあり司会者の面白トークありという、

のんびりほのぼのと観るのにおあつらえむきの番組です。

夜には爆竹を鳴らす風習がありますが、都市部では騒音や空気汚染や

危険性が問題視されて規制されていることも多いです。

三国志の時代には、本物の竹を燃やして破裂させてバンバンいわせていたそうです。

爆竹の本来の目的は、音で邪悪なものを追い払うことです。

 

【奇想天外な夢の共演が実現 はじめての架空戦記

 

春節の中国人家庭をご訪問

 

ここまで、なんだか当たり前のレポートでしたね。

中国語の教科書とかに載ってそう。

googleで検索したらいくらでも出てきそうな豆知識ですよ。

そういうニーズも世間には存在するんでしょうけど、

はじさんの読者さんが求めてるのはこんな話じゃないはずだ……

北京留学中、春節の初日に、太極拳の先生(!)のお宅にお呼ばれしました。

先生には5歳の娘さんがいる。

中国には「圧年銭(ヤースイチェン)」というお年玉の習慣がある。

私は目上の人間としてお年玉をあげなければならないのか?

身内でもないのに差し出がましくはないか? あげるとしても

相場はいくらなのか? ビクビクしながら、お金の代わりに

お菓子の詰め合わせとぬいぐるみのセットを持って行ったら、

とても喜んでくれました。

(お菓子の箱の中にぬいぐるみが一緒に入っている不思議な商品がスーパーにあったんですよ)

 

徹夜明け! 憔悴しきった家族

 

喜んでくれたのはいいけど、いつもはバリッとおめかししてる

その女の子が、今日はパジャマ姿でよれよれです。

ご家族もノーメイクで髪ボサボサ。きっと、除夕に一晩楽しく過ごして

もう眠い、っていう時間帯だったんでしょうね(なんでそんな時に呼んだんですか先生)。

日本のお正月同様、中国の春節にも親戚にご挨拶回りをする習慣があり、

先生の家には奥さんの弟さんが遊びに来ました。

そして、おばあちゃんと先生ご夫婦と弟さん、四人の成人が集まったところで、

麻雀が始まりましたよ。しわくちゃの両毛(リャンマオ。0.2元)紙幣が

飛び交っています。賭け麻雀なんでしょうか……いやまさかね。幻さ。

そして私は5歳の女の子から「ママの日本語の教科書を読んで」とせがまれ日本語朗読。

「すごーい! じょうず!」と褒めてもらいました。

 

餃子を食べれば耳たぶが生えてくる?

 

春節には北方では餃子、南方では年糕(ニェンガオ)や湯圓(タンユエン)を

食べるそうです。年糕はおもち、湯圓はあんこ入り白玉だんごスープのようなものです。

北方は寒くて水も少なく米がとれないから、料理も粉食なんですね。

中国語の先生が、春節に餃子を食べるのは凍傷で耳たぶを失っても

餃子を食べれば新しい耳が生えてくるというめでたい食べ物だからなんだよ、

ほら、餃子と耳たぶは形が似てるでしょ、と真顔で教えてくれましたが、

ぜったいに嘘だと思う。

『傷寒論(しょうかんろん)』を著した後漢(ごかん)の医師

張仲景(ちょうちゅうけい)が、耳たぶが凍傷になって困っている人たちを

餃子で治療したという眉ツバな逸話が元ネタであるようです。

 

三国志ライター よかミカンの独り言

 

大掃除、家族団らん、夜更かし、お年玉。

中国の春節も日本のお正月と同じように、めでたくて楽しい行事であるようです。

みなさま楽しいお正月をお過ごし下さい。

2018年がみなさまにとってよい年となりますように!

 

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よかミカン

よかミカン

三国志好きが高じて会社を辞めて中国に留学したことのある夢見がちな成人です。 個人のサイトで三国志のおバカ小説を書いております。 三国志小説『ショッケンひにほゆ』 【劉備も関羽も張飛も出てこない! 三国志 蜀の北伐最前線おバカ日記】 何か一言: 皆様にたくさん三国志を読んで頂きたいという思いから わざとうさんくさい記事ばかりを書いています。 妄想は妄想、偏見は偏見、とはっきり分かるように書くことが私の良心です。 読んで下さった方が こんなわけないだろうと思ってつい三国志を読み返してしまうような記事を書きたいです!

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