乱世で必須の技術「盗掘」とは? 何で古代中国人は墓を暴きたくなるのか?

2022年12月14日


董卓

 

 

三国志の時代は、特に初期の群雄割拠の時代には、ひたすらにお互いを破壊しまくりました。そのため食糧が無駄に失われ、ライフラインが崩壊し、どの群雄も物資欠乏に悩みます。このような場合に、必須な能力が盗掘でした。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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霊魂の不滅を信じていた古代中国人

曹操の頭痛の原因は関羽?

 

中国人は霊魂の不滅を信じていて、死者が死後も何不自由なく暮らせるように生前の生活を墓の中に再現しようとしました。そのため、地下に彫られた墳墓は大きく、いくつもの部屋に分かれ、それぞれに武器、防具、金銀財宝、木簡などの文書類、さらに貯蔵がきく漬物のような食料まで大量に置かれていました。

 

 

墳墓の発掘は宝の山

歴代皇帝の墓を暴こうとする韓遂の兵士

 

 

中国史の発見が多く、このような墳墓の発掘によるのは当然なのですが、同時に、これらの膨大な資源は物資欠乏に悩む三国志の群雄にとっては宝の山でした。董卓の悪行の中に皇帝の墓を暴いて金銀財宝を持ち去った事がありますが、あれは董卓ばかりではなく、どの群雄もやっていました。

 

 

自分の墓が暴かれると観念していた曹操

曹操のお墓(曹操高陵)

 

曹操に至っては、発丘中郎将、摸金校尉という墓泥棒専門の役職まで置いていたのです。曹操は遺言で薄葬を望んでいますが、自分が散々に墓泥棒をしたので、どうせ自分の墓もいつかは暴かれると観念していたようですね。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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