国際情勢を分析しているアメリカの調査会社「ユーラシア・グループ」が恒例となっている「今年の10大リスク」を発表しました。その中で最大のリスクとして「ならず者国家ロシア」を挙げ、ヨーロッパやアメリカ、そして世界全体に深刻な安全保障上の脅威をもたらすだろうと指摘しています。
プライドを潰されたロシアが過激な行動に出ると懸念
ユーラシア・グループは屈辱を受けたロシアが「グローバルプレイヤー」から世界で最も危険なならず者国家に変貌し、ヨーロッパやアメリカ、そして世界全体の安全保障に脅威をもたらすだろうと指摘。
ウクライナ侵略も1年以上が経過し、ロシアには戦争に勝つための軍事的な選択肢が残っておらず昨年は戦争をウクライナ国内にとどめるように注意を払い、NATOとの直接対決を避けてきたものの今年のプーチン大統領には、そうした余裕はないとしています。具体的なロシアのNATOへの恫喝としては、ロシア国内の戦術核兵器をウクライナにより近いところに移動させていつでも打てるぞと恫喝するだろうとしています。
NATO加盟国への攻撃は自殺行為では?
ユーラシア・グループはこう言っていますが、ウクライナ一国相手にも勝てない脆弱なロシアの軍事力が、ウクライナ以上の軍事力を持つNATOに挑戦できるのでしょうか?ロシアが戦線を広げてNATO加盟国に攻撃を加えれば、一つの加盟国に対する攻撃はNATO全体への攻撃とするとしたNATO第5条に抵触し、むしろ総攻撃を受けてロシア国内に逃げ戻る醜態をさらすでしょう。
結局、プーチン大統領に出来る事は核をちらつかせた恫喝だけで、それ以上の事は出来ないのではないでしょうか?最終的に待っているのは暗殺か、ロシアに融和的な国への亡命だけでしょう。
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