武田信玄は実際に猫を飼っていたってホント?【どうする家康】

2023年3月31日


真田丸 武田信玄

 

NHK大河ドラマどうする家康第11話では、徳川家康が初めて武田信玄と遭遇します。当初、信玄は家康との会談をドタキャンし、家康と忠勝と康政が信玄は甲斐の虎ではなくネコじゃとバカにしてネコの鳴きまねをしていましたが、そこに信玄が出現し、あまりの迫力に3人は顔を青くしていました。さて、そんな信玄、厳つい容貌に似合わず沢山の猫を飼っていたようです。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


【誤植・誤字脱字の報告】 バナー 誤字脱字 報告 330 x 100



【レポート・論文で引用する場合の留意事項】 はじめての三国志レポート引用について



甲陽軍鑑に信玄とネコの話が出てくる

黒田レン

 

ドラマの中でも信玄は「ネコは気儘でいい、寝たい時に寝て、起きたい時に起きて、あやかりたいものじゃ」と言っていましたが、史実でも信玄はネコを飼っていたようです。それが分かるのが甲陽軍鑑で、その中で信玄はネコはキレイに均した炉の灰に糞をしたり、飼っている鳥を狙ったりどうしようもないヤツではある。しかしネズミを獲ってくれるのを見ると、これはこれで中々重宝なヤツだと描いています。

武田信玄が作った甲陽軍鑑

 

ネコが炉の灰の中に糞をしたり、飼っている鳥を狙うなどの描写は実際にネコを飼っている人のあるあるで、この点から信玄はネコを飼っていた可能性が高いと考えられます。

 

 

 

 

信玄は徳川をネコに譬えた

徳川家康をボコボコにする武田信玄

 

また、信玄がネコを譬えに出したのは徳川が信玄にとってはネコに過ぎないという意味かも知れません。徳川がネコになり、武田のためにネズミとなった今川を攻めろ。少しならおこぼれをわけてやろうという意味です。それを暗示するかのように信玄は、家康に団子を差し出して少しかじらせ、残った大部分の団子を全て平らげてしまいました。これは同時に武田の役に立つ間は重宝にしてやるが、少しでも邪魔になったら虎になって食い殺してやるぞという脅しも含んでいるのでしょう。

 

 

ストレスが多い信玄はネコが羨ましかった

自らの死を秘密にした武田信玄

 

武田信玄はドラマのイメージとは違い、ちょっとした事ですぐに叛く甲斐国人の統制に30年間も忙殺された人でした。あちこちで気を使い自由に生きられなかった信玄は、自分専用の畳敷きのトイレにいる時だけ安らげると言う気の毒な人で、人の命令なんか聴かず、ワガママ気儘に生きるネコを見て、ストレスを癒していたのかも知れません。

 

▼こちらもどうぞ

武田信玄が山梨県の人々に人気がある理由は総動員体制で領民を[一蓮托生]にしたせいだった!

 

 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
kawauso

kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

-外部配信