赤塚不二夫原作の漫画、天才バカボンは、何度もリメイクを繰り返し令和の現在まで人気が続いているギャグマンガの金字塔です。しかし、明るく楽しいナンセンスな作風の天才バカボンには時々、ブラックでゾッとする回が含まれているってご存知ですか?
※この記事には過激な描写があります。苦手な人はスルーをお願いします。
単行本に収録されない幻の「だるま男」
天才バカボンにおいて、あまりのブラックな展開に単行本収録が見送られた回に「だだでもうける大もうけなのだ」があります。この話はバカボンのパパの後輩のやたらに物欲が強い男が、仕事もしないで楽して儲かりたい、そして一円も損をしたくないとしてパパに相談に来る所から始まります。あまりにケチで物欲が強い男にパパは呆れてしまい「病院に行け」と強引に病院まで連れていきますが、男は医者に対しても楽して何もしないで大もうけしたいと言い出します。
両手両足、臓器や眼球を売りだるまになる男
しかし、この医者もトンデモナイヤツで何もしないで儲けたいなら肉体を売れとアドバイス。そして、「人を指さすのに足の指はいらないから足の指を売れ」と促します。男は「今まで足の指に栄養をやって損をした」と足の指を10本百円で売り飛ばしてしまうのです。この調子で医者はケチで強欲な男に生きていくうえで特に必要ない部分を売るように促します。
男は目の前のお金欲しさとケチさで、自分の両手両足、片目、歯、そして儲ける事を考える部分以外の脳まで売り飛ばし、だるまのような風貌になりました。その後、医者は男にお金を支払おうとしますが、男は両手がないので受け取れず、結局は1円も受け取れず、言葉もモウケマヒュ!としか喋れなくなりました。
最後はバカボンのパパにだるまとして売られる
ここでバカボンのパパが登場。だるまのようになった男の顔にだるまの顔を描いて縁起物のしゃべるだるまとして道端で売り飛ばし、そこで得た1万円でかつ丼を食べます。そしてパパが「だるまされるのが悪いのだ」とオチを言って漫画は終わるのです。漫画そのものは、残酷描写もなく、ほのぼのとナンセンスなのですが、次第に体を失っていくのに、儲けた!無駄が無くなったと喜んでいる男が想像以上にシュールで、トラウマになる人もいるかも知れません。この話は黒いバカボンとして、2016年に(秋田トップコミックスW)に単行本として発行され、現在はAmazonで購入できます。プレミアがついて高くなっていますが興味のある方は購入してみてはいかがでしょうか?
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