日本人は一般に宗教に熱心ではありません。しかし一方で一定規模で持続的に宗教活動を展開している新宗教の教団は350から400教団ほども存在すると見られていて、新宗教の信者の合計は、日本人のおよそ1割を占めるそうです。そこで今回は新興宗教とカルトは何か?について考えてみます。
新興宗教とカルトは同じではない!
宗教に熱心ではない日本人は新興宗教=カルトと先入観を持ちがちですが、これは全く違います。端的な違いを述べると、穏健な新興宗教は、出来る限り社会と折り合おうとするのに対し、カルトは社会に溶け込もうとせず、むしろ敵対視し自分達だけが正しいとして内部だけで固まる傾向があります。
また、信者に主体性を認めず洗脳して脅し、搾取するのもカルトの特徴です。それ以外にも自分達をカルトと認識しているがゆえに最初は正体を隠して近づき、関係性を築いてから正体を現すのもカルトの典型と言えます。
カルトと新興宗教を見分けるには?
では、新興宗教とカルトを見分けるのには何を重視すればいいのでしょうか?例えば、下記の項目に当てはまるようなら、それはカルトの可能性が高いです。
①思考や感情、行動や情報のマインドコントロールをする。②一般社会や信者同士以外の人間関係を敵視する。③正体を隠しアロマやスピリチャルカウンセリング等の看板で騙し勧誘する。④信者の過去を全否定し、人格を認めない発言をする。⑤信者の自主性を否定しプライバシーを認めない。⑥伝統的宗教を激しく憎み排撃する。
⑦一般学校への進学を極端に嫌がる。⑧異論や反論を認めず、教祖や教団に絶対服従を求める。⑨脱会を許さず、脱会後もあらゆる妨害、嫌がらせを試みる。➉外部情報が遮断されている。テレビ、ラジオも新聞も視聴できない。このような特徴がみられるなら、それはカルト宗教の可能性が高いので、近づかないのが賢明です。
まとめ
信仰に心の安らぎを求める人は、国を問わず多くいます。中には、幾つもの新興宗教をハシゴする人までいます。しかし、心の救いを求めて入信した宗教がカルトだったら、人生そのものが崩壊してしまうでしょう。大事なのは、何がカルトで何がカルトではないか?その見極めなのではないでしょうか?
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