2023年8月13日、イギリス国防省はウクライナ海兵隊兵士900人が、イギリス海兵隊や陸軍特殊部隊による訓練を受けて帰国の途に就いたことを発表しました。主として海兵隊が活躍しているウクライナの南部ザボリージャ州で継続中の渓谷や湿地を活用した反転攻勢作戦への投入が検討されているかも知れません。
ウクライナ海兵隊の独立と強化を目指して
この訓練は、ウクライナ独自の海兵隊の育成と水域での戦闘訓練の強化を目的として行われました。ウクライナのゼレンスキー大統領も、今年の5月に海兵隊を独立した軍種として兵力を拡充する意向を示していました。
多様な訓練内容
訓練内容は多岐にわたり、ゴムボートを使用した海岸強襲訓練に加えて、軽対戦車兵器(携帯型ミサイル)や地対空ミサイル「スティンガー」の操作、迫撃砲や偵察用ドローンの運用訓練が行われました。また、ロシア軍が設置したコンクリート製の防御壁「竜の歯」の爆破訓練や、応急処置医療、白兵戦術、部隊の戦術展開なども行われました。
ウクライナ軍の強さを支える要素
イギリスでの訓練を受けたウクライナの志願兵は、2022年初めから2万人以上に達し、今年に入ってからはイギリスが約束した枠を倍にした2万人の新たな志願兵の訓練も実施が決定したようです。ウクライナ軍の強さは、祖国防衛の意志によるものだけでなく、イギリス軍からの訓練支援も大いに寄与していることが言えます。
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