日本で一番高い建造物は、東京スカイツリーで634メートルあります。では、東京スカイツリーが誕生する以前に日本一だったのはなんでしょう?東京タワーと答えそうですが、これは間違いです。日本には東京タワーよりも高い対馬オメガ局という電波塔があったのです。
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対馬オメガ局とは?
対馬オメガ局は、かつて長崎県上県郡上対馬町大増(現・対馬市上対馬町大増)に設置されていたオメガ航法のための送信局で海上保安庁が管理していました。オメガ航法は、周波数10.2kHz~13.6kHzの超長波を発信する送信局で、地上系の電波航法システムの一つとして、船舶や航空機で利用されていました。電波が非常に長いので全世界に8つ設置するだけで、地球全域をカバーできるという特徴があります。しかしGPSの発展により役割を終えて現在では利用されていません。
高さ455mの対馬オメガ局
対馬オメガ局の送信用鉄塔は、高さ約455mで東京タワーより100m以上高くなっていて東京スカイツリーに抜かれるまで日本一の高さを誇っていました。オメガ局の送信塔は自立していないので16本のワイヤーを鉄塔から引っ張り、放射状に半径1kmにわたって展開して、1基760トンのアンカーによって地上と結ばれていたそうです。
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