ミス日本協会は公式ホームページにおいて、第56回「ミス日本コンテスト」でグランプリを獲得した椎野カロリーナさんが既婚男性との不倫報道を受けて、2月5日グランプリを辞退した事を発表しました。ミス日本協会は、この申し出を受理したそうです。
文春オンラインで既婚男性との不倫が報じられる
カロリーナさんはグランプリ選出直後の1月31日、文春オンラインで妻子ある有名医師との不倫疑惑が報じられました。当初、カロリーナさんは不倫の事実を否定し、ミス日本も2月1日に発表した声明で、妻子ある男性が独身である事を述べてカロリーナさんに近づいたために起きた事で彼女に非はないとしていました。また、不倫が報じられた医師も既婚者である事を隠してカロリーナさんに近づいたのは事実で、既婚者である事が知られた後、彼女には会っていない、彼女には非がないと擁護していました。
一転、不倫の事実を認める
しかし、その後、カロリーナさんは、当初は既婚男性と知らずに交際していたが、その後、既婚者である事を知った。知った後も関係を続けていたとし文春オンラインの記事が事実である事を認め、ミス日本グランプリを辞退する事になりました。この問題を受けて、世間では、不倫していた癖にミス日本に申し込む事自体、他の応募者に失礼だと批判する声が上がっています。
不倫するとミス日本の資格はないのか?
この問題で引っ掛かるのは、不倫した女性にミス日本の資格はないのか?という点です。不倫は道徳的に善くない事ではありますが、刑事罰ではありません。民事訴訟で慰謝料を請求できるのも不倫された妻や夫のような当事者だけであり、どこまでもプライベートな問題に過ぎないのです。ところが日本では不倫の当事者でもない無関係な人達が不倫は怪しからんと大合唱して責める江戸時代のような風潮が昔からあります。迷惑を被ったわけでもない第三者が有名人と言うだけで、他人の色恋をあれこれ責めるのは極めて下世話でしょう。
人を好きになるのが罪なのか?
確かにカロリーナさんが、当初は交際相手が既婚者だとは知らなかったと不倫を否定しておいて、その後、交際相手が既婚者と知った後も交際を続けていたと嘘をついたのはよくない事です。しかし、一度好きになってしまってから相手が既婚者だと知っても、じゃあ、別れましょうとは簡単にはならないでしょう。心の中で葛藤がありつつも未練を断ち切れずに関係が続いたとして、どうして無関係な第三者にそれが責められるのでしょうか?たまたま、好きになった相手が既婚者だったからと言って、不倫する女性にはミス日本の資格がないというのは、あまりに人の心を知らない杓子定規だと私は思います。恋愛は少女漫画のように清く正しいモノとは限りません。妻から愛する夫を奪うような略奪愛だって存在します。恋愛感情がもつれて殺人事件になる事だって、星の数ほど起きています。しかし、それがどのような形の恋愛であっても、人間の感情の一部に違いはなく、この恋愛は善くて、この恋愛は悪いなどと他人が評価できるものではないのです。
ミス日本の対応は残念
ミス日本が正しい恋愛を規定していて、それに反したらグランプリを取り上げると規約に明記しているならともかく、既婚者と交際していたというだけで、グランプリ辞退を受け入れるというのは、どうも日本的ことなかれ主義に見えます。恋愛は人の数だけあり殺人や傷害や監禁、脅迫、詐欺などに関係ない限り、当事者以外、口を出すものではないという近代の常識を日本人はいい加減に覚えるべきではないでしょうか?
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