NHK大河ドラマどうする家康第11話では、徳川家康が初めて武田信玄と遭遇します。当初、信玄は家康との会談をドタキャンし、家康と忠勝と康政が信玄は甲斐の虎ではなくネコじゃとバカにしてネコの鳴きまねをしていましたが、そこに信玄が出現し、あまりの迫力に3人は顔を青くしていました。さて、そんな信玄、厳つい容貌に似合わず沢山の猫を飼っていたようです。
甲陽軍鑑に信玄とネコの話が出てくる
ドラマの中でも信玄は「ネコは気儘でいい、寝たい時に寝て、起きたい時に起きて、あやかりたいものじゃ」と言っていましたが、史実でも信玄はネコを飼っていたようです。それが分かるのが甲陽軍鑑で、その中で信玄はネコはキレイに均した炉の灰に糞をしたり、飼っている鳥を狙ったりどうしようもないヤツではある。しかしネズミを獲ってくれるのを見ると、これはこれで中々重宝なヤツだと描いています。
ネコが炉の灰の中に糞をしたり、飼っている鳥を狙うなどの描写は実際にネコを飼っている人のあるあるで、この点から信玄はネコを飼っていた可能性が高いと考えられます。
信玄は徳川をネコに譬えた
また、信玄がネコを譬えに出したのは徳川が信玄にとってはネコに過ぎないという意味かも知れません。徳川がネコになり、武田のためにネズミとなった今川を攻めろ。少しならおこぼれをわけてやろうという意味です。それを暗示するかのように信玄は、家康に団子を差し出して少しかじらせ、残った大部分の団子を全て平らげてしまいました。これは同時に武田の役に立つ間は重宝にしてやるが、少しでも邪魔になったら虎になって食い殺してやるぞという脅しも含んでいるのでしょう。
ストレスが多い信玄はネコが羨ましかった
武田信玄はドラマのイメージとは違い、ちょっとした事ですぐに叛く甲斐国人の統制に30年間も忙殺された人でした。あちこちで気を使い自由に生きられなかった信玄は、自分専用の畳敷きのトイレにいる時だけ安らげると言う気の毒な人で、人の命令なんか聴かず、ワガママ気儘に生きるネコを見て、ストレスを癒していたのかも知れません。
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