最近、○○テロという言葉をよく目にするようになりました。深夜にお腹が空くような画像をSNSに投稿する事は飯テロと言うのだそうです。飯テロで誰か死ぬんでしょうか?社会に恐怖を与えるのでしょうか?もはやテロの要素は微塵もありません。そもそも、なんでもかんでもテロと呼ぶ人は、私は頭が悪いです!と発表しているようなものなのです。
そもそもテロとは何?
そもそもテロとは何なのでしょうか?政治家を襲撃して怪我を負わせたり、殺したりするのは全部テロなのでしょうか?それを知りたいなら検索してみればわかります。それによるとテロとは、元々はラテン語で「恐怖」を意味するテロルです。それが暗殺や暴行、破壊活動などの直接手段を行使して、人々を恐怖させ政治目的を達する手段になったのはフランス革命後の事で、ギロチンによって政敵を葬り恐怖政治を敷いたロベス=ピエール政権が有名です。
一番有名なのは、イスラム過激派が旅客機をハイジャックし、ニューヨークの貿易センタービルに突っ込んで、アメリカ人に衝撃と恐怖を与えた9.11同時多発テロでしょう。
何でもテロと言う人は普段検索さえしないバカ
こうして見るとテロは政治性を帯びていて、恐怖で人々を支配しようとする行動になり、適用の範囲が狭くなる事が分かりますね?これを知った上で「飯テロ」と聴いて、どう思いますか?こんな事を躊躇なく口にしている人は、日頃検索さえしない残念な人だと思いませんか?
飯テロやゲリラ豪雨の言い分
もっとも、飯テロなどは、テロを茶化したものではなく、言葉のインパクトを狙ったものだと反論する人もいるでしょう。似たような言葉に「ゲリラ豪雨」もありますしビキニだって、当時ビキニ環礁で水爆実験が行われ、「この水着は破壊力抜群」の意味で命名されました。これらを全部不謹慎だと言って排除するのは表現を委縮させるかも知れません。これらのインパクト狙いは、ある程度許容してもいいでしょう。
政治家を狙えば全部テロか?
しかし、放置しておけない事もあります。それが政治家に危害を加えようとした人間を容疑者の背景など何も考えずに全部テロリスト認定し、もっと取り締まれ!言い分を聞くな!少しでも同情するやつはテロリストと連呼する頭の悪い人々です。
例えば、安倍元総理を殺害した山上容疑者については、背後に政治性もなく人々を恐怖させようとしたわけでもありません。ただ、安倍元総理が自分の家族を崩壊させたカルトである統一協会の広告塔を担っていた事を知り殺意を持ったというだけです。これは安倍元総理に対する怨恨殺人であり、テロとは呼べません。
なんでもテロにすると言論は委縮する
政治家を狙えばテロ、傷つければテロ、殺せばテロという誤った認識が広がると、そのうち政治家に文句を言った!悪口を言った!恨み言を述べたというだけでテロ認定され逮捕されるという事態を招きかねないでしょう。それを恐れて言いたい事も言えなくなれば、それこそ政治家批判も怖くて出来なくなります。
そもそも政治家は票を獲得するために不特定多数の大衆が集まる場所にも姿を見せないといけません。その中に危険人物がいて、自分が殺されるかも知れないと最低限覚悟を持つのが当たり前です。そういう覚悟もなく、自分に悪意を持つ人間は全部テロリストにして処罰せよ!取り締まれ!では、あまりに情ないと言うほかありません。
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