真面目な従業員が、何らかの理由で辞めてしまうことはよくあることです。しかも、その理由がはっきりしないことが多く、経営者にとっても困った問題です。今や、待遇だけで人材を繋ぎとめることは難しくなりました。そこで、有能な人材を長期間確保するためには、職業価値観を把握する必要があります。ここでは、代表的な職業価値観ベスト5を紹介します。
①能力に見合った仕事
自分の能力を仕事に活かしたいという願望です。仕事のレベルが高すぎると失敗が続いて自信を失い、逆に低すぎても簡単すぎやりがいを感じられなくなり仕事に不満を抱くことになります。
②人間的成長
仕事を通して内面的成長が感じられるかという指標です。仕事をこなす中で自分が人間的に成長したと感じたり、同僚や顧客との関わり合いで気づきを得て、人として成長できるかどうかが含まれます。
③創造的な仕事
決められた単純なルーチン業務ではなく、自分の提案で職場環境が改善したり、顧客満足度を上げたり、会社の業績が向上するなど、創造性を発揮したいという願望です。何を提案しても検討もされずに「ダメ」「無駄」と否定されると、仕事に不満を抱きます。
④プライベートとの両立
自分が望むペースで生活と仕事を両立したいという願望です。労働時間やシフトが不安定で有給休暇も取得できなかったり、突然の休日出勤が頻繁だと、プライベートが仕事の犠牲になり、不満を抱くことになります。
⑤達成感
仕事に取り組んで実績を挙げたという自己評価のみならず、その実績を他者から正当に評価されたいという願望です。ただ表面的に評価されるだけではなく、評価の給料への昇進で、より重い責任を任されるなど見返りも重要です。
まとめ
以上の職業価値観を踏まえないと優秀な人材はよそへ移ってしまいます。給与を上げ、有休を出しているだけで安心していられる時代ではありません。従業員のモチベーションには十分な注意を払いましょう。