ウクライナのマリャル国防次官は、ウクライナ軍海兵旅団8000人がロシア軍に対する反転攻勢を強化し、東部ドネツク州の前線に位置するウロジャイネ集落を奪還したことを発表しました。これまでもいくつかの集落がウクライナ軍によって解放されてきましたが、なぜウロジャイネ集落の奪還がニュースとなったのでしょうか?
ウクライナ海兵大隊がロシアの第1防衛ラインを突破した可能性
今回のウロジャイネ集落の奪還が大きな注目を浴びるのは、それによってロシアがウクライナ占領地の南部に築いた第1防衛ラインを突破した可能性があるからです。ロシア軍は複数の防衛ラインを構築していますが、その中でも第1防衛ラインが最も堅固でした。
第2、第3防衛ラインは脆弱との情報も
情報によれば、ロシア軍の第2、第3防衛ラインはそれほど強固ではなく、脆弱だとも言われています。もしウクライナ海兵旅団がこれらの防衛ラインを突破した場合、ロシア軍の主要な拠点であるマリウポリやトクマク、メリトポリなどへの進撃が急速に進む可能性があります。
防衛ラインの穴を埋められるか?
ロシア軍は兵力不足と士気の低下に悩んでいます。突破された防衛陣地を補強するためには、他の拠点から兵力を移動させる必要がありますが、それによって他の防衛ラインの弱体化が招かれる可能性があります。これにより新たなウクライナ軍の攻撃に対する防御が困難になり、防衛ラインが容易に突破されるリスクが生じるでしょう。
楽観は早計かも
ただし、ウクライナ軍がロシア占領地域に進入するという行動は同時に、ロシア本国に近づくことを意味します。マリウポリやメリトポリなどの拠点にはロシア軍の精鋭部隊や強力な戦力が待機している可能性があり抵抗は激しさを増すでしょう。こうした反撃に直面し、ウクライナの8000人の海兵隊に深刻な被害が及ぶ可能性もあります。その結果、ロシア軍が再び反攻に転じて奪還した領土を再度占拠する事態にも繋がる可能性があるため、楽観的な見方は避けるべきです。
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