2023年9月21日、日本テレビは取締役会において、スタジオジブリの株式を取得し、同社を子会社化することを決議しました。同日、スタジオジブリも取締役会を開催し、日本テレビへの株式譲渡について了承する決定を下しました。
背景にある高齢化と後継者問題
このスタジオジブリの子会社化にはスタッフの高齢化による後継者問題が背後に存在していました。宮崎駿監督は現在82歳であり、代表取締役社長の鈴木敏夫氏も75歳です。後継者の問題は以前から議論されており、宮崎駿監督の長男である宮崎悟朗氏が後継者として名前が挙がっていましたが、彼は一人でスタジオジブリを運営するのは難しいとの立場を取り、これまで受け継ぐことを拒否してきました。宮崎駿氏自身も悟朗氏の後継を反対しています。
日本テレビとの関係
このような状況から、外部の支援を求めることが話し合われ、日本テレビがスタジオジブリの外部協力者として浮上しました。日本テレビは1985年にスタジオジブリの作品『風の谷のナウシカ』をテレビ初放映し、その後も映画番組「金曜ロードショー」を通じてジブリ作品を継続的に放送し高い視聴率を獲得、企業価値向上に繋がった経緯があります。この共通の利益から、スタジオジブリと日本テレビが協力に至ったと考えられます。
ネットの反応には懸念の声も
スタジオジブリの日本テレビ子会社化について、ネット上では様々な反応があります。あるアンケートでは、スタジオジブリの今後に対する期待について尋ねられ、60%近くの人が期待していないと回答しています。ジブリアニメは宮崎駿監督の独自の精神が反映されており、そのために名作とされていることが多いですが、日本テレビの子会社化により、ジブリのキャラクターが24時間テレビのような番組で「感動を強制的に売り込まれるツール化」することへの不安が大きいようです。
今後の展開に注目
ただし、後継者問題を解決せずにスタジオジブリを閉鎖することは望ましくないとの声もあります。今後、ジブリアニメのキャラクターがどのように扱われるのかは不透明ですが、視聴者としては今後の展開を注視するしかないでしょう。
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