曹操軍の重要メンバー、夏侯惇。『三国志演義』においてもかなり初期の頃から登場し、曹操のライバルたちを相手に奮戦します。それでいて劉備軍の敵として出てきた場合には、いい感じの「やられ役」になってくれるという、とてもありがたいキャラクターでもあります。
ですがこの夏侯惇、気になることもいろいろとありませんか?
だいいち名前からして、登場メディアによって「かこうとん」だったり「かこうじゅん」だったり、なんだかモヤモヤしませんか?
そのうえ有名なエピソード「左目を自ら引き抜いて食べた」というエピソードすら、史実ではない可能性が濃厚だというのですから!
「夏侯惇 イメージ」
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この記事の目次
夏侯惇にまつわる様々な伝説はどこまで「真実」なのか?
まずは夏侯惇の名前のナゾについて。これはどうも、昔の日本ではこの人のことを「かこうじゅん」と呼んでいた名残のようですね。言われてみれば横山光輝さんの漫画版のような、比較的昔の作品のほうが、彼のことを「かこうじゅん」と呼んでいることが多いように見えます。
いっぽう比較的最近のゲームやアニメでは、より漢音(漢和辞典に載っている音読み)として正確な、「かこうとん」で読むのが流行のようですね。そうするとどうしても人間の気持ちとして、最近のメディアで使われているほうがカッコよく見えて、「かこうじゅん」はなんだかダサく思えてきてしまいます。新旧メディアの違いというだけなのですが。
もっともこれらは別に中国語原音とは関係ない「日本語での読み方をどうするか」の話なのですから、夏侯惇本人にとっては「知らんがな!」という話ですが。もうひとつ、彼を象徴するエピソード「片目を負傷したときに自分で引っこ抜いて食べた」の真偽に至っては、これはもはや「『演義』の作者、羅貫中の創作である」ことがほとんど決定的とみられています。
夏侯惇の勇猛さを示す名場面だけに、これが「史実とは関係ない」というのは、ちょっと悲しいところではないでしょうか。もっともこちらにしても、夏侯惇本人からすればすべて後世の人がああだこうだと言っている話にすぎず、「知らんがな!」というところでしょうが。
「夏侯惇はどんな外見であってほしいか?」自分なりのイメージを追求してみる
けっきょくのところ、実際の夏侯惇とはどのような人物だったのでしょうか?
結論としては「史実の姿はよくわからない」となる以上、三国志ファンには独特の楽しみが出てきます。こういうキャラクターこそ、「きっとこうだったに違いない、ああだったに違いない」と自分なりに好きに妄想できるわけですね。
というわけで夏侯惇についても、目を閉じて、「自分の中での夏侯惇」を好きなように思い描いてみました!
皆さんの「心の中の夏侯惇」と比較しつつ、少々、お付き合いください!
まず名前の読み方は、私の好みで決めていいなら、絶対「かこうとん」でしょう!
最近のメディアで流行りのほうがカッコよく見えてしまう以上、ここはとりあえず迷うことはありません!
ぜひとも彼には、「ワシはかこうじゅん!」ではなく、「ワシはかこうとん!」と登場してもらいたい!
あ、そうそう、私の頭の中の夏侯惇は、一人称は若いころから常に「ワシ」です。
片目がつぶれている外見である点も、迷うことはありません。
だいいち「片目でない夏侯惇」など、想像できますでしょうか?
彼は絶対に「隻眼の男」であるべきでしょう!
ただし、つぶれているほうの左目がどのような見かけをしているかは、これもいろいろ妄想しがいがあります。
彼の左目はむき出しの古傷のまま?
それとも海賊のような眼帯?あるいは包帯?
私が好きに選んでいいなら、だんぜん、包帯キャラにしたいです!
アニメ・マンガの世界でいえば、銀魂の高杉晋助や初期の綾波レイのような包帯萌えな感じがよいでしょう!
背の高さはそこそこの大男。185センチくらいでしょうか。体格はよいはず。筋骨隆々です。ただしボディビルダーのような盛り上がった筋肉というよりは、日本人プロレスラーのような「実戦的に引き締まった」感じ。蝶野正洋さんくらいの大きさが望ましいでしょう。
ひげはあります!
口の周りに短めのひげ。
これも蝶野正洋さん程度のひげがよいでしょう。
服装のイメージカラーは、黒。
身に着ける鎧も黒い鎧で統一してほしい!
あ!これも蝶野正洋さんのイメージカラーと同じですね!
まとめ:私の心の中の夏侯惇はこんな感じ!
というわけで私の頭の中での夏侯惇は、
・名前の読みは「かこうとん」
・包帯キャラ
・黒い鎧に身を固めた、蝶野正洋風の怖いオッサン
となりました。
三国志ライター YASHIROの独り言
ちょうどプロレスラーの蝶野正洋さんが片目を包帯で隠して、古代中国の漆黒の鎧を身にまとい、「ワシがかこうとんじゃ!」と登場してくれれば、私のイメージにピッタリ合います!
うーん、目の前に現れたら、めちゃくちゃ怖そうですね。でも曹操軍の初期からの勇将なのであれば、これほどの怖い風格のオジサンであってくれてよいのではないでしょうか。
などなど、勝手に自分の中で妄想を膨らませられるのも三国志の楽しみのひとつ!
夏侯惇というキャラクターを、この機会に、私の好みで自由に「妄想」させていただきました!
もっとも、こんな私たち後世の三国志ファンの、個々人の勝手な妄想こそ、草葉の陰の夏侯惇本人にとっては、「知らんがな!」という話でしょうけれど。
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