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関羽が打った囲碁って、どんなものだったの?

2015年1月11日


 

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華陀の治療を受けながら碁をうつ関羽

 

小説『三国志演義』に、肘に毒矢を受けた関羽が名医華佗の治療を受ける場面があります。腕を柱に縛り付けて治療するという華佗に対して、関羽はそれを無用と断って手術の間中、馬良を相手に囲碁を打ち続けたと言います。

 

碁をうつ関羽

 

非常に印象的な場面のひとつですが、個人的にはこの時、関羽が打っていた囲碁がどのようなものだったのか、とても興味を覚えます。

果たして、三国時代の囲碁とはどのような物だったのでしょうか?

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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春秋戦国時代には成立していた囲碁

 

囲碁は古代中国を起源とするボードゲームのひとつで、世界三大棋類のひとつとされています。

明確な起源は不明ですが、「元は占星術に用いた道具が変化し、対戦型のゲームになったのではないかという説もあるようです。

 

 

白と黒の碁石を碁盤と呼ばれる盤面上の格子に交互に打っていき、より広い範囲を囲うことを競う、

という囲碁のルールそれ自体は春秋戦国時代には確立されていたようです。

 

現代の囲碁は19×19の格子(19道361路)の碁盤上で対戦しますが、中国前漢時代の囲碁は17×17(17道289路)であったことが判明しています。

三国時代の囲碁も、これに準ずるものであったと考えられます。更に古い時代には9×9の碁盤が用いられていました。

 

現代の囲碁との最大の違いは、碁石の形でしょう。三国時代、碁石は丸ではなく四角であったとされています。

 

ギャンブルから兵法を学ぶ遊具への変化

三国志 サイコロ

 

前漢から三国時代にかけて、囲碁は主に博打を行うためのゲームとして流行していました。

この時代、囲碁と並んで博打に使われていたゲームに、サイコロを使ってプレイする「六博」というものがありました。

 

前漢の時代には知力を使って遊ぶ囲碁よりも、運頼りの六博のほうが人気がありましたが、時代を経るにつれ、

囲碁は兵法に通じるものがあると考えられるようになり、重視されていくようになります。

 

中国と言ったら麻雀じゃないの?

三国志 麻雀

余談になりますが、中国発祥の賭け事に用いられるゲームとして多くの方がまず連想されるのはマージャンだと思いますが、

マージャンの発祥は清の時代、1860年代~1870年代のこととされ、囲碁よりもはるかに新しいゲームです。

 

曹操や孫策もたしなんだ囲碁

曹操018

 

兵法に通じるとされた囲碁は、三国時代においては武将のたしなみとして、広く普及していました。曹操を始めとする三国志に登場する多くの武将が囲碁に興じていました。

 

呉の勢力を率いる孫策

 

正史三国志にも、囲碁にまつわるエピソードが度々登場します。呉に仕えた呂範は主君である孫策と囲碁を打ちながら軍務を論じ、魏に使えていた王粲は、他人同士が対局していた囲碁の盤面が目茶苦茶になってしまった時、一手も間違えることなく再現してみせたと言います。

 

三国時代と現代の私たちをつないでくれる囲碁。

碁盤に向かい、五目並べをしながら三国志に思いをはせるというのも、一興かもしれません。

 

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