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三国志好きでも楽しめる新撰組マンガ3選!「燃えよ剣」「北走新選組」「だんだらごはん」

この記事の所要時間: 314




新撰組 f

 

さて、今回は話題を変えて、場所は日本、時代は幕末、新撰組について取り上げてみたいと思います。

実は草津仁は、新撰組が大好きです。

自分の書いているオリジナル小説にも登場させたことがあったりします。

そんな草津仁が取り上げる新撰組漫画は、もちろんあえてのマイナーなものばかり。

ですが、それをきっかけに一人でも多くの人たちに

今回紹介する漫画たちを読んでもらいたいと思っています。

それでは、まず初めに基本の『燃えよ剣』の紹介……と言うか、批評からいってみましょう。

 

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司馬遼太郎『燃えよ剣』

 

 

本書、司馬遼太郎『燃えよ剣』は有名な作品であるので、あえて辛口で解説していこうと思います。

この本で描かれる土方歳三は、とにかく格好良い。しかしながら、おや?と思う部分も多々あります。

では、まずは、そのおや?と思う部分から説明してみましょう。

本書の中で、まだ芽が出る前の土方は、近藤を「大将にしてやる」と考えています。

ところが、いざ新撰組ができ、近藤が腑抜けてくると、

近藤のことは見切って「新撰組」を今のまま存在させることに価値を見いだすようになります。

そして、「新撰組」が成り立たなくなると、今度は、昔から一貫して重きを置いてはいましたが、

それまで以上に、「武士として生きること」に意味を見いだすようになります。

つまり、しょっちゅう価値を見いだすものを変えているのです。

思い切りが良いと言えばそうですが、しかし、読者の中にあるストイックな土方歳三像とは、

よく考えるとぶれるところがあるのではないでしょうか。

しかし、それを分からないように描いてしまうのが司馬遼太郎の巧さであると、私はそう感じました。

また、技術的な側面からも見てみましょう。

私は実は作家志望であるので、どうしても小説を構造的な面から見てしまいがちなのですが、

そういう意味では、この小説は非常に巧い構造を持っています。

この小説の目的は、おそらく、肘土方歳三という人物の生き様を、格好良く描くこと。

そのためには、ほかの人物の描かれ方は二の次になってしまっています。

たとえば、大将になった近藤はどんどん腑抜けていき、

その様子とあくまでストイックな土方の様子は対照化されています。

次に、ほかの新撰組隊士も魅力的な面々が揃っているはずなのに、

本書の中で描かれるのは近藤、土方、沖田のほぼ三人だけです。

また、京を離れてからの土方は、大鳥圭三と比較されます。

その比較のされ方はかなり露骨なので、気付いた人もほかにもいるかもしれません。

私としては、この露骨な大鳥貶しよりは、

後述する『北走新撰組』の両方の個性をたてる書き方の方が、余程好きです。

また、これは豆知識ですが、

本書で出てくる土方の恋人・お雪は、現実には存在していなかったようです。

やたらとリアリティを持って描かれるので、「どっちだろう?」と思う人もいるかもしれませんが、

まあ、普通に考えて女身一つで蝦夷地まで来れるわけがありませんから、

フィクションだということが分かると思います。

ということで、これから紹介する新撰組漫画の前座として、

一番有名な新撰組小説を紹介させてもらいました。

やたらと評価が辛いのは、それだけ私が期待して読んだからだと思ってやってください。




菅野文『北走新選組』

 

 

函館で散った野村利三郎、生き延びた最後の新選組隊長・相馬主計、

そして土方歳三。三人の新選組隊士の生き様、そして死に様を描いた作品。

初め読んだときは、土方のことを慕ってどこまでもついて行きそうな、

それでいて危うい利三郎の話が気に入った記憶があるんですが、読み返すと相馬の話の結末が断然良い。

こう、ブルッと震えがくるような結末です。

そして、土方さんの話は、近藤さんを失った後の新選組と土方歳三をとてもよく描いていました。

最初、大鳥圭三と土方のやり取りが互いに悪印象だったので、

『燃えよ剣』のように大鳥を意気地なしに描いて対比させるのかな、と思いましたが、

対比させるはさせるにしても、全く別の対比のさせ方でした。

死に急ぐ土方と、皆に生き残ってほしい大鳥。

対照的な二人が互いに影響を及ぼし合い、最後には悪印象ではなくなるというのが、とても良い。

大鳥の判断が大鳥なりの論理に基づいているということがキチッと描かれていて、

土方を描いた漫画ですが、それが良かったです。

強いのにどこか儚くて死に急ぐ土方歳三を外見だけで端的に描き出す作者の画力にも、感嘆の一言です。

 

殿ヶ谷美由紀「だんだらごはん」

pixv 引用

(pixivコミック:だんだらごはん

現在pixivコミックで連載中の、食、という視点から、

新撰組の武蔵時代からを描いた一風変わった新撰組漫画。

斉藤一視点というのがこれまた新鮮で良いです。

彼は北辰一刀流なので、天然理心流派との出逢った当初の距離感が特に新鮮です。

特に特別なものではない、当時なら普通に食べられていたであろうものが出てくるので、

時代背景もよくわかります。

特ににら粥とか、いかにも貧乏感が滲み出ていて、好きな話の一つです。

そして、食と同時に新撰組隊士たちの人間性を描いているのも特徴ですね。

いつも爽やかなイメージがある沖田が人なつっこい

幼い感じの可愛い子なのがちょっと一般的なイメージとズレますが、

後はたいてい一般的なイメージと合致しています。

省かれがちな山南さんや井上さんも出してくれているところに、作者の新撰組への愛を感じます(笑)

また、斉藤に対する土方のコメントも気になるところ。

これから斉藤を待ち受ける試練と、土方の観察眼の良さを示している、重要なシーンです。

月1と更新がゆっくりなのが残念ですが、これから京都に入った新撰組がどうなっていくのか、

そしてその食はどう変わっていくのかを、じっくり見守っていきたい作品です。

 

三国志ライター・秋斗のつぶやき

秋斗

 

というわけで、どちらかと言うと少女漫画寄りな新撰組漫画を二つ、紹介させてもらいました。

菅野文は他にも新撰組漫画を二冊書いていて、

どれも様々な隊士の視点から「土方歳三」を描いたものです。

そちらも面白いので、気になる人は是非探してみてください。

「だんだらごはん」はまだ書籍化されていませんが、斎藤視点という一風変わった点や、

よく描かれる隊士以外も結成当時からのメンバーがきちんと

描かれているという点が、秋斗の気に入っている点です。

書籍化したら、是非購入しようと思っています。

女性ならではの視点で書きたかったので、

今回はあえて女性向け寄りな新撰組漫画を紹介させてもらいました。

三国志と水滸伝の次、近代の文豪漫画と並んで新撰組漫画は収集したいのですが……

ありすぎて、なかなか集められませんね(苦笑)

秋斗はマイコプラズマにやられてなかなか執筆がままなりませんが、

季節の変わり目で気温も下がり始めていますし、

皆さんも風邪には注意して、これからもはじめての三国志を楽しんでくださいね。

 

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関連記事:このマンガがすごい!呉に光を当てた『江南行』『みんなの呉』『赤壁ストライブ』をレビューするよ




草津仁秋斗

草津仁秋斗

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■自己紹介:

三度の飯より歴史と本が好きな三国志女です。

イチオシは周瑜さま。周家の家人になって周瑜さまのおはようからおやすみまでを見つめたい日々です。

■好きな歴史人物:

周瑜、項羽、土方歳三、今井四郎兼平

■何か一言:

数少ないかもしれない女ライターですが、女ならではの視点でやっていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします!

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