【シミルボン】1800年前の三国志時代はご馳走が現代居酒屋風だった

2016年11月21日


 

シミルボン

 

※こちらの記事は「シミルボン」専用コンテンツです。

曹操 劉備 呂布 酒

 

三国志の時代の人々は、どんなものを食べていたのでしょうか?

現在のイメージでは、中華料理のような脂っこい食事を連想しますが、

意外や、意外、当時のご馳走は、現代の日本人でも食べたくなるような、

居酒屋風の日本人好みの味付けもあったりするのです。

それでは、斉民要術という古代中国の料理書に実際に記された、

三国志の時代の料理と調理法を見ていきましょう。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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お通しに最適、鱠

居酒屋 なます

 

居酒屋といえば、注文を取りにくると同時に出されるお通しは外せませんね。

冷や奴だったり、枝豆だったり、簡単な煮物だったりしますが、

こういう小皿の一品が出ると、居酒屋へ来た感満載でテンションが上がります。

 

さて、三国志の時代には、鱠(なます)というお通しに最適な料理がありました。

鱠は、川魚の肉を細かく切り刻み、葱や山椒、香草のような薬味と共に、

魚から抽出した醤油、魚醤(ジャン)をかけて頂くという料理です。

 

春秋戦国時代の思想家、孔子(こうし)や、三国志の名参謀、

陳登(ちんとう)の好物だったと言われている鱠。

いかにも、さっぱりしていて、夏場なんかはビールに合いそうです。

 

鱠は、魚ばかりではなく、牛肉や豚肉でも細切りにして造られました。

それも現代居酒屋風で、お通しとしては最適っぽいですね。

 

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居酒屋と言えば、ガッツリお肉 腩炙

曹操

 

突然の質問ですみませんが、皆さんは、

居酒屋で低カロリーの料理ばかり注文してる奴を見るとムカつきませんか?

 

てめえ、何しに居酒屋に来たんだよ!折角、居酒屋に来たんだから、

注文するなら肉に決まってんだろうが!!

にーく!ニーク!肉!肉!お肉!肉サイコー!ヒューッ!!(発作)

 

ところで、三国志の時代にも腩炙(なんしゃ)というあぶり肉の料理が存在しました。

造り方は、斉民要術によると、牛、豚、羊、鶏、なんの肉でもいいので、

何かの肉を包丁で一口大の大きさのブロックに切ります。

 

次に、長ネギの白い所を細かく刻んだものと

塩、豆板醤を混ぜ合わせたタレを用意して、

タレの中にブロック肉をしばらく浸すのです。

 

そのあとは、タレのしみた肉を鉄串に通して、強火で回しながら炙ります。

こんがりと赤く焼き色がついたら完成です。

こちらの腩炙、かぶりつくと、肉汁が口中に溢れ出て大変に美味です。

これは、またビールに合いそうじゃあーりませんか!

 

このゆるーいイラストは3世紀、ちょうど、三国志の時代の

壁画を参考にしたものですが部下の男が三又の串を主君に

「焼けたようですよ」と差し出しています。

この串肉が、恐らく腩炙でしょう。

 

 

 

※参考文献 斉民要術 現存する最古の料理書

著者: 田中 静一/太田 泰弘/小島 麗逸 出版社: 雄山閣出版

 

ビールと言えば、ソーセージだろが! 灌腸(かんちょう)

呂布と劉備

 

さて、燃えるゲルマン魂ではありませんが、

ビールと言えば脂っこいつまみ、ポテトもいいですが、

やはりソーセージは欠かせないそうは思いませんか?

 

このビールとの相性抜群のソーセージは、

灌腸という名前で三国志の時代にも存在していました。

名前がカンチョウで、材料が羊の腸なので食欲が減退しそうですが、

灌(かん)とは、洗い流すという意味なので、御心配なく・・

 

この灌腸は、ドイツの場合と同じで、羊の肉を使います。

まず、羊の肉を細かく刻む・・つまりミンチにしてしまいます。

そして、ミンチ肉に、白ネギのみじん切り、豆板醤、生姜、

そして、椒末(しょうまつ:トウガラシの一種?)を加えて、

薄く塩味になるように味を調えます。

 

それから、羊の腸を取りだし、内容物を抜き取ってから裏返し

たっぷりの水で臭みが取れるまで綺麗に洗います。

 

こうして、味を調えたミンチ肉を腸に詰めて、両端を縛り

火で炙ると、香ばしい灌腸が完成します。

燻製にはしませんが、これまんまのソーセージですよね(笑)

 

シミルボン

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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