キングダム
はじめての漢王朝




はじめての三国志

menu

前漢

霍光(かくこう)とはどんな人?名将・霍去病の弟は違った意味でエキセントリックな人物だった




 

前漢の武帝時代、異民族である匈奴(きょうど)が中華に侵入して広大な領土を有しておりました。

武帝は匈奴が治めている領土を奪還するべく、衛青(えいせい)を将軍に任命して出陣させます。

衛青は武帝の期待に応えて、匈奴が居座っていた漢の領土を奪還することに成功。

さらに衛青の甥である霍去病(かくきょへい)の活躍によって、

匈奴軍に大ダメージを負わせることに成功し、彼らを長城以北へ追いかえします。

しかし霍去病は若くして亡くなってしまいますが、彼には弟が居りました。

その名を霍光(かくこう)といいます。

彼は武帝の跡を継いだ皇帝に仕えることになるのですが、

兄・霍去病と同じようにとんでもない人物でした。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【囚われた二人の友情】匈奴に囚われた李陵と蘇武の熱き友情




武帝から皇太子を任される

 

漢の武帝は皇太子である劉弗陵(りゅうふつりょう)が幼くして皇帝になる可能性が、

あることに危惧を抱いておりました。

そこで彼は群臣の中から弗陵を任せることのできる人材を物色し、

一人の人物が武帝の目に止まることになります。

その人物の名は霍光と言います。

対匈奴戦で若くして活躍し、史上初の驃騎将軍(ひょうきしょうぐん)に任命された霍去病の弟です。

彼は軍に関係した役職に就くのではなく、文官として武帝に仕えておりました。

武帝は信頼が置けてお気に入りであった霍去病の弟であることから彼に

「皇太子である弗陵の面倒を見てくれ」と要請するとともに、

周王朝の周公旦を真似るようにと悟らせるために周公旦(霍光)が周公(弗陵)を背負って歩く

絵を彼に贈ります。

こうして弗陵のことを頼んだ武帝は数年後に亡くなってしまい、

武帝の跡を継いで弗陵が皇帝の位につくことになります。

この時、皇帝・劉弗陵はなんと八歳でした。




霍光追い落としの計画発動するが・・・・

 

霍光は皇帝として弗陵が就任すると大司馬大将軍に任命され、

漢の国の政治・軍事を取り仕切るようになります。

彼は慎み深く、驕ることなく政治を行っていくことになります。

霍光が漢の実権を一人で握っていることに不満を感じていた上官桀(じょうかんけつ)、

武帝の幼友達であった桑弘羊(そうこうよう)、燕王、

そして現皇帝の姉が結託して霍光の権威を奪う計画を立てます。

この計画を実行するべく漢の朝廷に出入りしていた三人と燕王は部下を使って、

皇帝である弗陵へ「大司馬大将軍である霍光は軍権を持っていることを利用して、

勝手に近衛軍の将校を増員しております。

もしこのまま霍光が軍権を利用して将校や兵士を増員する事態になれば危険です。

すぐに彼の爵位を全て剥奪(はくだつ)したほうが良いでしょう」と進言させます。

彼ら三人の計画ではこの上奏文を重臣達がいる場で会議にかけると考え、

霍光を重職から外すべきか否かを討論する会議で、

桑弘羊や上官桀らが他の重臣を説得して、霍光の地位を追い落とす計画でした。

 

【PR】三国志の武将に特化したデータベース「はじめての三国志メモリーズ」を開始しました

 

霍光と弗陵の信頼関係の厚さに阻まれる

 

皇帝・弗陵は燕王の配下から受け取った上奏文を読み終えると燃やしてしまいます。

そして重臣が居並ぶ会議の席に霍光を呼び

「最近朕(ちん=皇帝の一人称)の元に燕王から上奏文が上がってきた。

この内容は大司馬大将軍である霍光が近衛の将校を増やしたことに危機感を募らせている

内容であった。

だがこの上奏文にはおかしな点がある。

それは遠方にいる燕王がなぜ、霍光が最近近衛の将校を増やしたことを知っているのか。

また霍光が朕をもし殺害するつもりであるならば、

わざわざ将校や兵力を増やすことをしないであろう。」と述べ、

霍光を中傷した上奏文を一切取り上げないことを示します。

この出来事を見ていた上官桀と桑弘羊は驚きますが、

めげずに再び霍光に権力を集中させることがいかに危険であるかを進言。

すると弗陵は二人に対して激怒し「霍光は忠臣である。

また父上である先帝からも厚い信頼を寄せていた人物である。

このような人物に限って危険なことをしでかすことはあるまい」と

語気を強めて叱りつけます。

弗陵から怒られたふたりはションボリして宮殿から出ていくことになります。

 

前漢ライター黒田レンの独り言

 

さて霍光を追い落とそうと考えていた人々はその後どうなったのでしょうか。

彼らは上官桀の屋敷に集合して、霍光を殺害する計画を立案。

上官桀の屋敷で宴会を開くという名目で霍光をおびき寄せて殺害してしまおうと言う計画でした。

しかしこの計画は未然にバレてしまい弗陵が派遣した役人によって彼らは捕らえられてしまい、

処断されてしまいます。

こうして霍光は皇帝から厚い信頼を寄せられ、

漢の政治を任されて権力を一身に集めておりました。

前漢時代末期にこれ程までに権力を集めて、

皇帝からも信頼されていた人物は霍光ただひとりではないのでしょうか。

霍去病もとんでもない人物でしたが、霍光も霍去病と違った意味でとんでもない人物でありました。

 

参考文献 徳間書店 十八史略 市川宏・竹内良雄著など

 

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:衛青(えいせい)とはどんな人?前漢時代最強を誇っていた匈奴を打ち破って漢の領土を回復させた武人

関連記事:冒頓単于(ぼくとつぜんう)とはどんな人?漢帝国の宿敵で匈奴の名君Part.1

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 【正史三国志】呉書を参考に孫権が皇帝へ登るまでの歴史をご紹介
  2. 『鼎の軽重を問う』とは誰の言葉?五分でわかる春秋戦国時代のことわ…
  3. 辛毗(しんぴ)とはどんな人?曹丕が泣き言を言うほど厳しく反対意見…
  4. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第24話「さよならだけが人…
  5. 朱然によって捕まる関羽 士仁(しじん)は何で関羽を裏切ったの?呉へ降伏してしまった蜀の武…
  6. 「自治三訣」って一体どんな言葉?東京都知事の所信表明に出てきた言…
  7. 崔琰(さいえん)は曹操に仕える前はいったい何をしていたの?
  8. 曹丕 馮煕(ふうき)とはどんな人?曹丕の脅迫に屈しなかった呉の外交官で…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. はじめての三国志
  2. 呉の孫権は皇帝
  3. はじめての三国志からのお知らせ バナー
  4. 織田信長

おすすめ記事

  1. 意外!?金持ちの息子の曹操は貧乏症だった?
  2. 5話:頓挫する王莽の新と、後漢王朝の復活 光武帝 三国志
  3. 【笑林】上申書をコピペしてクビになった役人の話 幕末 魏呉蜀 書物
  4. 35話:曹操、陳宮の裏切りで兗州を呂布に奪われる!! 呂布 VS 曹操
  5. 62話:徐庶を手に入れたい曹操、程昱の鬼畜な計略を採用し劉備から徐庶を奪うの巻 徐庶をゲットする曹操
  6. 関羽千里行って有名だけど何なの? 関羽千里行 ゆるキャラ

三國志雑学

  1. 旅馬 三国志
  2. 費禕
  3. 法正
“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. よかミカンさん はじめての三国志ライター
  2. 司馬懿仲達
  3. 関帝廟 関羽
  4. シリア 関羽

おすすめ記事

法正と劉備 劉備を唯一なだめられた、法正(ほうせい)ってどんな軍師? 明智光秀が剣を持って戦っているシーン 明智光秀の墓はどこにある?2箇所ある明智光秀の墓へのアクセス方法 キングダム595話ネタバレ予想vol2羌瘣を救い那貴が大活躍 服部半蔵 服部半蔵の死因とは?実際は忍者ではない服部正成の死因に迫る 服部半蔵 明智光秀と服部半蔵は同一人物だった?伊賀を越えた光秀に迫る 三国志時代に降伏や降参するときはどうやってサインを出していたの? 悪来と呼ばれた典韋 【初代親衛隊長】呂布軍を打ち破るきっかけを作った典韋(てんい) 【今さら聞けない】妖怪三国志ってなに?お父さんも子供も夢中の新世代三国志!

はじさん企画

“if三国志" “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“邪馬台国"

“三国志人物事典"

PAGE TOP