袁術祭り
まだ漢王朝で消耗してるの?




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

三国志の著者・陳寿のミステリー 後編:三国志はどうやって完成したの?

この記事の所要時間: 229




 

ハイ、それでは、三国志の世界をいろいろな角度から掘り下げていく

「ろひもと理穂の三国志のミステリー」のコーナーです。

 

 

それでは「三国志」の著者である陳寿(ちんじゅ)のミステリーについて話を進めていきましょう。

蜀は魏に滅ぼされ、陳寿の師である譙周(しょうしゅう)

司馬昭(しばしょう)の命じに応じて都・洛陽を目指します。

一方、陳寿は蜀の朝廷にあって官位を罷免され下野していました。

父親ほどではないにしても、ほぼ罪人扱いです。

しかし、ここから陳寿は晋で重用されることになります。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

前回記事:三国志の著者・陳寿のミステリー 前編:蜀滅亡




譙周と文立

 

譙周は洛陽を目指しましたが、途中の漢中で病を発し1年ほどこの地にとどまります。

そこに訪れたのが同郷の文立(ぶんりつ)です。

「詩教」「儀礼」「周礼」「礼記」を修め、費禕に起用された人物で、

蜀が魏に滅ぼされた後は梁州の別駕従事として活躍していました。

梁州とは益州を二分した北側のことです。

二人は共に隠棲している陳寿が再び表に出られるように話し合います。

その後、司馬炎(しばえん)が皇帝となって晋が魏に変わりました。

譙周が洛陽に入ったのはようやくこの頃になります。

騎都尉に任命されました。




陳寿の官途復帰

 

陳寿に再び官途がひらけました。

代わって譙周が病没します。

陳寿は益州の伝記を集め「益部耆旧伝」を撰著し始め、完成した後に文立に贈りました。

文立はそれを司馬炎に表呈し、評価を得た陳寿は中央に呼ばれて歴史編纂の官に就きます。

「佐著作郎」という官位でした。

そして司馬遷の「史記」、班固の「漢書」に続く優れた歴史書の編纂を目指すことになるのです。

 

【PR】三国志の武将に特化したデータベース「はじめての三国志メモリーズ」を開始しました

 

その後の陳寿

 

「王佐の才がある」と竹林七賢のひとりに評された張華は陳寿を大いに褒め称え、

中書郎に推挙しますが、張華のライバルである荀勖に妨害されます。

青州の新郡である長広郡の太守に任命されたり、それを断ったり、

鎮南将軍の杜預に黄門侍郎または散騎常侍へ推挙されたりします。

結局、法曹界に携わる治書侍御史に任じられました。

しかし呉が滅び晋が天下を統一した後、陳寿はまた罪に問われます。

もはや官途にこだわりがなかったようで家に籠り、三国志の編纂に四年の月日を費やしました。

こうして「三国志」は完成したのです。

 

三国志列伝について

 

陳寿が編纂した三国志に登場する人物を紹介しましょう。

「蜀書」には諸葛亮孔明はもちろんのこと、陳寿の師である譙周も伝があります。

諸葛亮孔明と義兄弟の契りを交わしていたとされる馬良の伝もあります。

しかし馬謖は見当たりません。

よく蜀書「馬謖伝」という言葉を耳にしますが、馬良伝の付録です。

陳寿は馬謖について深く突き詰めていないのです。

処刑された武将でいえば魏の鄧艾や鍾会も似たようなものですが、しっかり列伝が存在します。

蜀の魏延だって粛清されていますが伝があります。

ちなみに三国志とは別になりますが「晋書」では張華や陳寿の列伝もあるのです。

なぜ馬謖のものは存在しないのでしょうか。

 

三国志ライター ろひもと理穂の独り言

 

まあ、馬謖伝がたてられなかったことはさておき、それ以上に不思議な点があります。

ここまで読んだ皆さんはいかがでしょうか。

あれ??って感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そうなのです。陳寿の父親の名前が残されていないのです。

どこにも記されていません。

賊徒出身の武将など素性のわからない人物は確かにいますが、陳寿は別です。

陳寿の父親は蜀に仕え、参軍まで務めた人物なのです。

兵法に関しては諸葛亮孔明や馬謖にも認められた才があったはずです。

陳寿は父親の名前を隠すためにわざと馬謖伝を編纂しなかったのでしょうか。

ミステリーですね。

はたして、歴史に精通した陳寿が隠し通したものとは何だったのでしょうか。

 

皆さんはどう思いますか。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:関連記事:蜀(国家)が滅亡したら蜀の民や国に尽した人はどうなるの?

関連記事:陳寿(ちんじゅ)とはどんな人?●●のレッテルを貼られてしまった正史三国志の作者

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




ろひもと理穂

ろひもと理穂

投稿者の記事一覧

三国志は北方謙三先生の作品が一番好きです。

自分でも袁術主役で小説を執筆しています。ぜひこちらも気軽に読んでください!

好きな歴史人物:

曹操、蒲生氏郷

何か一言:

袁術は凄いひとだったかもしれませんよー!!

関連記事

  1. もし張飛が殺されなかったら「夷陵の戦い」はどうなった?
  2. 法正が「隗より始めよ」のことわざを引用して劉備に進言したけど、ど…
  3. ホウ徳の叩き上げ人生録!関羽に降伏せず忠義の人と讃えられた関中の…
  4. 三国志の時代を彩った烈女たちの生涯を紹介!
  5. 実は笑い上戸のちっこいオッサン? 『曹瞞伝』に見る曹操像
  6. 人々の鑑になった良い宦官達
  7. 【後漢のラストエンペラー】献帝の妻・伏皇后が危険な橋を渡った理由…
  8. 長友佑都の「アモーレ」発言!後漢の時代でも普通に使われていた?後…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 東京国立博物館の特別展「始皇帝と大兵馬俑」を楽しむ!秦の時代の武器(兵器)を徹底紹介!
  2. 洛陽から発見された玉璽は本当に価値があったの?
  3. 何で武田晴信は長尾景虎との対決を避け続けたの?
  4. 曹操の北伐~袁氏の滅亡~
  5. 今更勉強しにくい鎌倉時代ってどんな時代なの?アンゴルモア 元寇合戦記を100倍楽しむ!
  6. 【衝撃の事実】ドラゴンブレイドは虚構ではない!二千年前に遭遇していたローマ軍と漢軍

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

蒙武(もうぶ)ってどんな人?親友、昌平君との戦いは回避不能! 曹操、生涯最大の苦戦 白狼山の戦い|烏桓討伐編 海音寺潮五郎の小説『孫子』ってどんな作品なの?【はじめての孫子 番外編】 キングダム 519話 ネタバレ予想:強力な山の民の戦闘力 関羽に降伏した于禁は本当に臆病者だったの? 関羽はお金の神様?風水における関羽像について 三国志禁断ゾーン・悲しい人類の「殉葬」に関する歴史 取次制度って何?違った角度から戦国時代を見てみよう!

おすすめ記事

  1. 初心者にも分かる!陸遜と諸葛亮孔明の関係性
  2. 【意外な事実】劉備は孔明よりも法正を用いてた
  3. 光武帝はとんでもないスピリチュアマニアだった!?劉秀の意外な一面
  4. 実は鐘会はマザコンだった!人生を狂わせた母の愛
  5. 【三国志if】もし袁紹が官渡の戦いで曹操に勝ってたらどうなってたの?
  6. 司馬昭(しばしょう)とはどんな人?三国時代終焉の立役者でもあり司馬懿の次男
  7. キングダムのラスボスは昌平君でも李牧でもなくあの人だ!
  8. 廖化(りょうか)ってどんな人?蜀漢成立~滅亡まで戦い続けた蜀の将軍

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP