袁術祭り
李傕祭り

はじめての三国志

menu

執筆者:黒田廉

【センゴク】羽柴秀吉はどうやって関白に就任することができたの?

この記事の所要時間: 428




 

羽柴秀吉。

彼は門地も後ろ盾も持たないド底辺から織田信長に仕え、

めきめきと頭角をあらわしていきます。

そして中国方面司令官に任命されて毛利氏討伐戦を繰り広げている中、

織田信長が明智光秀(あけちみつひで)に殺害されてしまう大事件が勃発。

秀吉は光秀を討伐し信長の仇討ちに成功すると織田家内部で覇権を握るべく

筆頭家老であった柴田勝家(しばたかついえ)と決戦を行い

勝利をもぎ取ることに成功します。

勝家を打倒して織田家の覇権を握った秀吉は、

信長の息子である信雄を打倒し天下一の勢力を築くことに成功します。

秀吉が信雄に勝利を得た頃、朝廷では争いごとが発生しておりました。

この争いごとを仲裁してもらうべく秀吉の元へ仲裁依頼がやってくることになるのですが、

この依頼がきっかけとなり秀吉は天下に大きな一歩を踏み出すことになるのです。

 

センゴクを100倍楽しむ全記事一覧はこちら

関連記事:清洲会議(きよすかいぎ)って何なの?実は天下統一への重要局面を会議していた!




高位の位を得る

 

秀吉は織田信雄(おだのぶかつ)・徳川家康連合軍と小牧(こまき)・長久手(ながくて)で、

激戦を繰り広げておりました。

この戦いは秀吉に有利な条件で織田信雄と講和したことで決着がつくのですが、

この講和条約が結ばれたとき、

朝廷から秀吉の時代の武将達の中で就任している最高位の位を下賜されることになります。

それは従三位の官位である権大納言(ごんだいなごん)です。

当時は織田信雄が武将の中で一番高位の位についており、

左近衛権中将(さこんえごんのちゅうしょう)でした。

しかし信雄の位を飛び越えて秀吉が上位にたったことで、

織田信長の後継者として朝廷から認められることになるのです。




天皇を補佐する関白に就任

 

秀吉は従三位のくらいである権大納言に就任した翌年、

なんと関白(かんぱく)の位に就任することになり、

日本の歴史史上初、天皇の補佐を武家がすることになる政治体制が出来上がることになり、

秀吉が天下人の名実を得ることになるのです。

では秀吉はどうして関白(かんぱく)の位を得ることができたのでしょうか。

 

関白に就任することになったきっかけとは

 

秀吉が天皇を補佐する役職である関白に就任することができたのは、

一体どうしてなのでしょうか。

秀吉が関白に就任することができたのは公家同士の争いがきっかけでした。

当時左大臣(さだいじん)に就任していた近衛信輔(このえのぶすけ)は、

関白の位を兼任したいと要望を出します。

すると二か月前に関白に就任していた二条昭実(にじょうあきざね)という公家さんが激怒し、

「ふざけんな。まろは関白になったばかりなのになんで譲らなければならないんだ」と反論。

この関白兼任問題は一向に決着することがなく、信輔は秀吉に裁定を仰ぐことにします。

秀吉は「私がこの問題を解決するためどちらかの家に味方すれば、

一方の家は無くなってしまうのではないか。

そうなるのは心苦しいので、私が関白に就任することにしよう」と

二人の公家に自らの意見を述べます。

この秀吉の意見を聞いた昭実は驚きのあまり言葉を失ってしまいます。

また信輔は秀吉の言葉を聞いて激怒してしまいます。

 

信輔の反論

 

信輔は秀吉の言葉を聞いて激怒し「関白の役職に就くことができるのは、

二条、九条(くじょう)、一条(いちじょう)、近衛、鷹司(たかつかさ)の五摂家だけが、

就任できるのであります。

これら以外の者が就任できるわけがないのです。父上」と

父に向かって愚痴を漏らしておりました。

信輔の父・近衛前久(このえさきひさ)は息子へ「秀吉殿は我が近衛家に養子として

入ることになった。だから関白就任の条件は満たされることになる」と語ります。

この父の話を聞いた信輔は再び激怒し

「父上。なんであんなどこの馬の骨ともしれない者を名誉ある近衛の家に養子として迎えるのです。

勘弁してくださいよ」と語気を荒げながら反論します。

その後前久は息子を何度も説得して「近衛の家を再興するためには必要なことなのだ。

またいずれお前に関白を就任させてやるからここは我慢してくれないか」と述べます。

信輔は「・・・・。分かりました。近衛の家のためです。私も我慢しましょう」と

父の言葉に頷くことになります。

こうして秀吉は1000石の知行を近衛家に与える事と

信輔にいずれ関白の位を譲ることを条件に近衛の家に養子として入ることになり、

関白の位へ就任することになります。

しかし秀吉はどうして朝廷の位である関白に就任したのでしょうか。

武家なら征夷大将軍(せいいだいしょうぐん)に就任して幕府を開くことを望みとしており、

源頼朝(みなもとのよりとも)や

足利尊氏(あしかがたかうじ)も征夷大将軍に就任して幕府を開設しております。

なぜ秀吉は征夷大将軍ではなく関白へ就任したのでしょうか。

 

天下人は好きな物に就任できる

 

秀吉はどうして関白へ就任したのか。

この疑問を解決する糸口として彼の主君であった信長の事例を見てみるのがいいでしょう。

信長は武田勝頼(たけだかつより)を討伐したことによって、

戦国時代の日本において最大の領土を保有することになります。

朝廷から「関白か太政大臣(だじょうだいじん)の位につかないか」と言われておりました。

ついでに太政大臣とは日本の朝廷の中で一番偉い位にあり、

仕事は特に何にもありません。

さらにこの役職は一人しか付くことができない超偉い官位でした。

また信長は朝廷から示された二つの官位の他にもう一つ就くことのできる位がありました。

それは足利義昭(あしかがよしあき)が就任していた征夷大将軍の位です。

信長は日本最大の領土を保有していたことからこの三つの中から好きな物を選んで、

就任することができる状態にありました。

秀吉も信長の晩年期と同じくらいの勢力を保有していたため、

朝廷の官位でなくても征夷大将軍に就いて幕府を解説することも可能でした。

しかし朝廷の公家さん達の争い仲裁の要請があったことがきっかけで、

彼は征夷大将軍よりも高位な位である関白の役職に就任することになり、

望んで関白に就任したわけではありませんでした。

もしこの公家さんたちが争うことなく関白の位が穏便に決まっていれば、

彼は征夷大将軍に就任して、幕府を開いていた可能性もあったかもしれません。

 

戦国史ライター黒田レンの独り言

 

こうして秀吉は関白就任が決定した翌年には太政大臣へと昇進することになり、

天下人として朝廷から認められることになります。

こうして名実ともに天下人として君臨することになった秀吉は、

源平藤橘(げんぺいとうきつ)の他に第五の姓を作り出すことにします。

その姓こそ「豊臣(とよとみ)」であり秀吉自ら豊臣の姓を名乗ることになり、

皆さんが歴史の教科書で一度は聞いたことのある関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)が、

誕生することになるのです。

こうして秀吉は自らを天下人として認めてくれた天皇と朝廷を自らの政権内に含んだ

新しい政治体制築いていくことに。

そして秀吉はこの関白職を積極的に政治の舞台で利用していくことになります。

こうして朝廷で天下人として認められた秀吉は、

中国地方の覇者・毛利家との約束を果たすため、

四国の長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)が統治している四国へ

攻め入ることになります。

ですが長宗我部元親が治める四国討伐を行う際には、

天下人となった秀吉に大義名分が必要となります。

秀吉は一体どのような大義を掲げて四国討伐を行うのでしょうか。

 

参考文献 講談社現代新書 天下統一 黒嶋敏著など

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:楽しみながら戦国時代のエピソードを学べる歴史マンガ3選

関連記事:おんな城主 直虎を100倍楽しむ!今川に呪われてしまった井伊家宗家

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 真田昌幸にとっての領土拡張戦略と沼田城の重要性
  2. 【キングダム】驚愕!信の血筋はなんと皇帝に即位していた!
  3. 曹真が明帝時代の名将である確固たる理由
  4. 司馬攸(しばゆう)とはどんな人?司馬家の秀才として認められていた…
  5. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第十話「走れ竜宮小僧」の見…
  6. 【官渡の戦い前哨戦】文醜はどうして敗北することになったの?
  7. 小牧長久手の戦いの勝敗はどうなった?漫画・センゴクから見る小牧長…
  8. アゴと信長にあだ名を付けられた柴田勝家の秀吉包囲網がスッゲー

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. これはひどい・・関羽は深刻な方向音痴だった?迷走する関羽の千里行
  2. 曹操の字はうそつき小僧?複雑な氏+名+字の成りたちを深く広く解説!
  3. 袁術はそんなに悪くない、自叙伝で袁術を庇っていた曹操
  4. 【大三国志 攻略8】今回は激戦中のあの巨大同盟が登場!天下乱舞にも波乱の予感
  5. 胡烈(これつ)とはどんな人?姜維と鍾会の夢を打ち砕いた晋の将軍【晋の将軍列伝】
  6. 毌丘倹(かんきゅうけん)とはどんな人?朝鮮半島に進出し倭も吸収合併を目論んでいた?

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

鍾毓(しょういく)とはどんな人?風格のある人柄で秀才の誉れ高い魏の臣 三国志の時代に象兵はいたの? 洛陽の最速王は誰だ!意外に速い!三国時代の馬車ってどんなの? はじめての三国志 X 大戦乱!!三国志バトル 【第2回 幻霊物語~爆裂三国バトル~】あの袁●が仲間に!攻略が進む! 【キングダムをより楽しむ】河了貂と蒙毅が解説「軍師はどうやって誕生したの?」 実は冷血を演じたツンデレ曹丕、その理由とは? キングダムに登場する司馬尚はどんな性格なの?【キングダムネタバレ予想】

おすすめ記事

  1. キングダムでお馴染みの秦の函谷関ってホントに難攻不落だった?函谷関に隠された秘密
  2. 金禕(きんい)とはどんな人?漢中防衛戦の陰に隠れたとある事件
  3. びっくり!三国時代の文化は日本に近かった?
  4. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第26話「誰がために城はある」の見どころ紹介
  5. 【三国志RPG】DRAGON BLADE(ドラゴンブレイド)第2回 ドラゴンブレイドのアプリはやり込むほどに面白い!
  6. 【秦の最強武将・白起】無敵の白起将軍の残念な最後
  7. 徳川家康との対決と信長包囲網構築へ
  8. 【朝まで三国志2017】告知参加メンバーが判明したよ

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP