キングダム
濡須口の戦い




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

教える事は特権?後漢時代の塾の先生は威張っていた!




書物

「3月から塾に行くからね」

学校の成績が芳しくないことに業を煮やした親に連れられ

ニコニコと胡散臭い笑顔の塾長と面接し、

分厚いテキストを渡されて無理矢理机に向かわされる…。

 

子供にとってはなんとなくマイナスイメージがつきまとう塾ですが、

後漢時代の中国にも塾があったそうな。

そんな後漢時代の塾とはいったいどんな所だったのでしょうか?

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:曹操も劉備もこれで学んだ?漢の時代の教科書と学校

関連記事:【週刊文春も驚き】後漢時代のメディア事情はどうなっていた?後漢時代の立て札・扁(へん)

 

 

当時の塾=学校

当時の塾=学校

 

現代の私たちにとって塾とは学校の授業では足りない部分を補うために通うところですが、

後漢時代の塾は塾というよりも今でいう学校の役割を果たしていました

 

その当時は今でいう国立大学のような存在である

「太学」という高等教育機関が中央に設置されていましたが、

そこに通えるのは各地から選ばれたほんの一握りの秀才や

家柄の良いボンボンたちだけ。

 

ごく普通の才能とごく普通の家柄に生まれた者は

地方にある地方大学さながらの「郡国学」に通うか

私立大学さながらの「私塾」に通って学問に励んだのでした。

 

ちなみに、現代の小学校にあたる「序」や中学校にあたる「痒」、

高校にあたる「県校」なども整備されていたようです。

 

 

塾で学ぶのは儒教

塾で学ぶのは儒教

 

前漢の武帝(ぶてい)の時代に董仲舒(とうちゅうじょ)の進言によって「太学(たいがく)」が設けられたのですが、

その「太学」の役割は若者たちに儒教の教養を身につけさせることでした。

 

董仲舒は儒教を国教とすることによって

漢王朝の根底を揺るがしかねないその他の思想を排斥しようと考えたのでしょう。

 

そんなわけで中央に仕えたい者にとってはもちろん

地方の役人になるためにも必須科目となった儒教。

 

しかし、1人で経書を読んでその真意を理解するなど到底できません。

そこで、役人を目指す者たちは儒教を学ぶために

「郡国学」や「私塾」の門を叩いたのでした。

 

■古代中国の暮らしぶりがよくわかる■

古代中国の暮らし図鑑

 

塾の先生は元官僚や現役官僚

孔融

 

「太学」や「郡国学」といった公的な教育機関では

本格的に儒学を研究している学者が教鞭をとっていましたが、

「私塾」では中央や地方で官僚としてつとめていた、

もしくは現役でつとめている者が師として教鞭をふるっていたようです。

 

そんなわけで、マジのガチで儒教の勉強がしたい!という人はともかく

役人となって安定した生活を送りたいと考えていた者たちは

実際に役人として活躍した、もしくはしている人を

師として仰ぎたいと考えて私塾の方を選んでいたみたいです。

 

ちなみに、劉備(りゅうび)が若い頃師として仰いでいた

盧植(ろしょく)もやはり元々は中央や地方で官僚として活躍しており、

病で職を辞して故郷の幽州に帰った際に私塾を開いたのでした。

 

私塾に通うために手土産を用意

私塾に通うために手土産を用意

 

よし、役人になるためにも私塾に入るぞ!

と志した場合まずは手土産を用意する必要がありました。

 

その手土産は「束脩(そくしゅう)」と呼ばれます。

「束脩」とは10組の干し肉の束のことです。

 

ちなみに現代でも茶道や華道のような師弟関係を結ぶものでは

「束脩」の文化が息づいているようですね。

ただ、今の時代に茶道の先生に干し肉の束を渡したらびっくりされそうですが…。

 

後漢時代の私塾は干し肉の束さえ用意してくれれば誰でもウェルカムだったようで、

昨今の親が子どもを私立学校に通わせるために

ヒーヒー言っているというような光景もありませんでした。

 

ただ、やはりあまりにも入塾希望者が多すぎてお断りしたり、

あまり良い噂を聞かない者を拒否したりといったことはあったようです。

 

先生が人気過ぎると直接教わることができない

ざわつく教室

 

私塾に入ったはいいけれど、師として選んだ人は御簾の向こうで自分の勉強に励むばかり…。

そんなことは人気の私塾ではよくある光景だったようです。

 

そもそも、塾に入ったばかりの生徒は「門生」と呼ばれ、

儒教の「儒」の字もわかってないようなのばかり。

そんな門生に一から丁寧に学問を教える暇など塾長たる師にはないのです。

 

というわけで、門生に儒教の「いろは」を叩きこんでくれるのが師の「弟子」。

弟子は師から受けた教えを門生に伝授する役割を果たしつつ、

自らも師から直接教えを受けていたのでした。

 

弟子が師の世話をやく?

袁術が部屋の掃除

 

今の学校といえば、授業以外でも先生が何かと世話をやいてくれるイメージがありまよね。

しかし、後漢時代の師は弟子の世話などやきません。

むしろ、弟子に自分の身のまわりのことをやらせていたようです。

弟子も学問を教えてもらっているという恩に報いる気持ちの方が強かったようです。

 

三国志ライターchopsticks

三国志ライターchopsticks

 

現代の学生たちはお金を払っているから勉強を教わる以外にも先生に色々してもらうのは当たり前!

と思っている人が少なくないようですが、

その当時はお金のやりとりなんてありませんでしたし、

むしろ教えてもらうということの方が千金に値するものだったのでしょう。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:【図説】三国志の戦争の基礎になる「隊」について徹底解説

関連記事:後漢の人材難極まる!火薬庫涼州の刺史がボンクラ揃い

 

登場人物全員が悪!悪人のお祭り騒ぎ!
李傕・郭汜祭り

 

chopsticks

chopsticks

投稿者の記事一覧

清朝考証学を勉強中。
銭大昕の史学考証が専門。
片田舎で隠者さながらの晴耕雨読の日々を満喫中。

好きな歴史人物:
諸葛亮、陶淵明、銭大昕

何か一言:
皆さんのお役に立てるような情報を発信できればと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

関連記事

  1. どもっていても秀逸な政策と卓抜な戦術を提案した鄧艾に迫る
  2. 思ったよりエロい?…三国志時代の女性の下着
  3. 曹丕 三国志演義の曹丕様の初登場シーンが怖すぎる
  4. 孫権のガードマン周泰は鉄人武将だった!?
  5. 蒋琬の政策とは?諸葛孔明とは違う政策を考えていた!?
  6. 大奥も目じゃない?曹操の妻達の人生まとめ6選
  7. 始皇帝は不老不死を求めて何で水銀を飲んだの?
  8. 天才魯粛の生涯!赤壁の勝利は魯粛無しにはあり得なかった?

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. キングダムでお馴染みの秦の函谷関ってホントに難攻不落だった?函谷関に隠された秘密
  2. あけましておめでとうございます、2015年も「はじめての三国志」をよろしくです
  3. はじめての三国志スタッフが選ぶ三国志おすすめゲーム3選
  4. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第26話「誰がために城はある」の見どころ紹介
  5. 【羌瘣や摎の先輩】處女(しょじょ)とはどんな人?実在した越の軍事教官【キングダム外伝】
  6. 孫策は小喬を手に入れるためにとんでもない行動を起こした!? 結婚を喜ぶ孫策

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

厳畯は魯粛の後任だった!知られざる実話 呉の小覇王・孫策 孫策(そんさく)とはどんな人?たった26年の生涯を駆け抜けた小覇王 【韓信の恩返し】受けた恩はしっかりと恩で返す器の大きい韓信 【告知】三国夢幻演義龍の少年 第2話:配信と見所について 問題を解決する楊脩 楊脩(ようしゅう)は何故、曹操に殺されたの?曹植と禰衡にも愛された才能の持ち主 【シミルボン】忘年会の余興にいかが?三国志時代に流行したスポーツ撃壌 【はじ三の企画ができるまで〜制作の裏側少しだけ公開】 【出身州別】三国志キャラの性格診断 第二回 冀州(きしゅう)、兗州(えんしゅう)、徐州(じょしゅう)編

おすすめ記事

  1. 趙達とはどんな人?数学知識を駆使して未来を予言した男
  2. 【真田丸】高速で関ヶ原の戦いは終わったが、どうして三成と家康が戦うことになったの?『黒田廉の考察』
  3. 【誕生秘話】西遊記は実話だった!?一人の僧侶の苦難の旅を記した記録から始まった
  4. 111話:関羽と張飛の死に劉備は仇討ちの決意を固める
  5. 88話:劉備を大歓迎する劉璋だが張松の失策で崩壊する
  6. kawauso編集長のぼやきVol.23「ウォーキングコンビニ」
  7. 三国志時代の医療はどうなっていたの?華佗以外にも治療を行っていた!
  8. ペリー来日youは何しにニッポンへ?

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“西遊記"

“三国志人物事典"

PAGE TOP