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漢代にはこんなにもたくさんの本が生み出されていた!【漢代の本】

郭嘉の本




琉璃厰 wikipedia

琉璃厰/wikipediaより引用

 

中国(ちゅうごく)北京(ぺきん)に旅行に行くのであれば、

足を運んでほしいのが琉璃廠(るりしょう)

 

琉璃廠は中国一の本屋街で、

様々な漢籍(かんせき)が所狭しと並べられています。

フラッと立ち寄った適当な本屋さんでも

「中国の本ってこんなにあるの…?」

と目を真ん丸にしてしまうほどです。

 

そんな中国の本ですが、

中国最大の解題目録『四庫全書総目提要(しこぜんしょ そうもく ていよう)』によれば

春秋戦国時代から清朝初期に至るまで

実に17万2860巻もの書物が存在しているのだそう。

一生かかっても読み切れそうにありませんね…。

 

しかし、

一時代、中でも重要とされる書物に限れば

読破することは可能です。

 

というわけで今回は

漢代に編まれた書物の中でも

読む価値が高いとされる書物についてご紹介します。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:四部分類って何?中国で醸成された目録学をご紹介

関連記事:論語を覚えるには暗唱が大事!ノーベル賞受賞者も実践した素読とは?

 

 

漢代といえばやっぱり『史記』『漢書』!

 

漢代の本の中でも重要なものといえば

やっぱり歴史書。

中でも、後に正史とされる

史記(しき)』と『漢書(かんじょ)』の存在は忘れてはいけません

 

『史記』は前漢7代皇帝・武帝(ぶてい)に仕えていた

司馬遷(しばせん)が著した歴史書です。

神話の時代から

武帝の時代までの出来事を

皇帝を中心に紀伝体で描いています。

 

それまでの歴史書といえば

『春秋』のように年代順に物事を記す編年体が

オーソドックスだったので、

司馬遷は歴史書の常識に

一石を投じたことになります。

 

そして、

司馬遷の『史記』を参考にしつつ、

より簡素に前漢代の歴史を著したのが

後漢の班固(はんこ)による『漢書』です。

 

複数の王朝の歴史を著した

『史記』を通史と呼ぶのに対し、

前漢代の歴史に限って表している

『漢書』は断代史と呼ばれています。

 

どちらも中国史を勉強する人にとって

必読書と言えるものです。

 

 

 

多才な劉向による名著『説苑』『列女伝』『戦国策』

 

前漢代に活躍した人の中でも有名なのは劉向(りゅうきょう)でしょう。

彼はとても多才な人で、

様々な分野で功績を残しています。

その功績のうちでも

説苑(ぜいえん)』『列女伝(れつじょでん)』『戦国策(せんごくさく)

といった書物は特に有名です

 

『説苑』は

はるか昔の伝説の皇帝の時代から前漢代に至るまで

多くの故事や逸話を集めた説話集で、

天子を戒めるために編まれた書物であると言われています。

 

 

『列女伝』は

昔活躍した女性たちの姿を描き出し、

理想の女性像を世の中の人々に提起した書物です。

 

 

最後に『戦国策』ですが、

戦国時代に活躍した遊説家たちの活躍を

国ごとにまとめた書物となっています。

 

 

ちなみに、

劉向には他に後に目録学として発展する

宮中にある書物の解題書である

『別録』という著書もありますよ。

 

 

 

経書の研究も発展!『白虎通義』

 

漢代といえば儒学が官学となった時代。

そのため、

漢代には儒学の経典に関する研究や議論が

積極的に行われていました。

その研究や議論についてまとめた書物こそが

班固によって著された『白虎通義(びゃっこつうぎ)』です

 

当時は焚書坑儒が行われた後

口伝で伝えられた今文の経書と

運よく焚書坑儒を免れて

後の人の手に渡った古文の経書がありました。

 

『白虎通義』では

今文と古文との争いの様子も記録されています。

経書研究に取り組む人には

ぜひ読んでほしい書物です。

 

専売制度にもの申す!『塩鉄論』

 

塩や鉄の専売が始まったのは漢代であるということを

世界史で習ったという人もいるでしょう。

しかし、

塩や鉄の国による専売は

それまで塩や鉄を売って

生計を立てていた商人たちにとって大打撃でした。

 

そのため、

商人をたすけるべく専売をやめるべきか

財政を安定させるべく専売を続けるべきかで

激しい議論が度々交わされました。

その討論の様子を記録したのが

桓寛(かんかん)による『塩鉄論(えんてつろん)』です

 

経済について学んでいる人にも

是非読んでもらいたい一冊となっています。

 

 

医学書もたくさん!『黄帝内経』『神農本草経』『傷寒論』

 

漢代は医学が発展した時代でもあります。

そのため、

医学書もたくさん編まれた時代でもありました。

その代表的なものとして挙げられるのが

『黄帝内経』『神農本草経』『傷寒論』の3つの書物

 

『黄帝内経』は

陰陽五行説に則って

病気のことやその治療法が記された書物です。

 

 

『神農本草経』は

薬となる植物や金属などの物質についての解説書。

 

 

そして、

後漢代から三国時代にわたって

張仲景(ちょうちゅうけい)が編纂した『傷寒論』は

特に伝染病の治療法について

記された書物となっています。

 

いずれも

後の医学に大きく貢献した書物です。

 

 

三国志ライターchopsticksの独り言

chopsticks f

 

漢代には後世の人々に

大きな影響を与えた書物が

たくさん生み出されました。

 

全てとはいかないかもしれませんが、

皆さんも是非これらの書物を

手に取ってみてくださいね。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:兄弟はやっぱり家族?それとも他人?『三国志』兄弟列伝

関連記事:劉禅が読んだ韓非子ってどんな本?

 

【国を動かせ!古代中国メンタリスト列伝】
戦国策

 

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清朝考証学を勉強中。
銭大昕の史学考証が専門。
片田舎で隠者さながらの晴耕雨読の日々を満喫中。

好きな歴史人物:
諸葛亮、陶淵明、銭大昕

何か一言:
皆さんのお役に立てるような情報を発信できればと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

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