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この記事の目次
キングダム636話ネタバレ予想「似たケースは三国志にある」
実は鄴と似たようなケースは三国志にもあります。西暦214年、劉備は蜀の都の成都を全力で攻めていました。しかし、成都は頑強で簡単に陥落せず、劉備の兵士の士気はみるみる落ちました。そこで劉備は「戦争に勝ったら城の蔵にあるものを何でも持っていけ」と大盤振る舞いを約束します。
これで俄然やる気になった劉備の兵は頑張り、間もなく成都は陥落。兵士は約束通り財宝蔵に突入し、金銀財宝を全て持ち去りました。困ったのは劉備です。これから蜀を復興させ役人に給与を払うのに財宝を当てにしていたのに、すっからかんの一文無しになったのです。
ここに劉巴という部下が登場し、劉備に武器や防具を鋳潰して貨幣を造って兵士に配り、決まった所に市場を立てて手数料を取って運営するように言います。劉備が言う通りにすると、蜀の商人が大勢やってきて、兵士のもつ財宝と食料や酒のような日用品を貨幣を使って交換しました。
兵士は財宝だけ持っていても、食べる事が出来ませんから一部を売却して別の商品と交換します。そこでお金が動いているわけです。劉備は手数料で財宝を買い戻し蔵をいっぱいにしました。劉備は劉巴の提案でお金を造り、一文も使わず、誰からも奪うことなく、財宝を取り返すのに成功したのです。これ、話の大筋はキングダムに似ていますよね?
キングダム636話ネタバレ予想「軍隊が交易するのは普通の事」
リアルなキングダムの時代には、遠征軍の司令官は、辺境の遊牧民を相手に、自軍の余っている物資を放出し遊牧民が持つ金銀細工や毛皮、肉や魚のような食料品と交換する互市という方法を採用しました。私達は先入観で軍隊は戦争だけをやるものと思い込んでいますが、それは近代の話であり、巨大な軍需物資を抱える軍隊は、いつでも商売の当事者になれる存在でした。
むしろ兵站が整備されていない土地では、物々交換の互市を通して必要物資を確保するのも、指揮官の裁量の一つでした。辺境の将軍は、よく互市をしているので、李牧も匈奴相手に互市をやっていたでしょう。王翦がやっていたかどうかは分かりませんが・・
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