キングダム637話ネタバレ予想vol2「鄴はもっと頑張れた、甘すぎる籠城戦」


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甘すぎる籠城戦(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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妾を将兵に食わせて一致団結臧洪

藏洪

 

臧洪(ぞうこう)も、三国志に登場する人物です。彼は親友の張超が曹操に包囲された時に袁紹(えんしょう)に救援を頼みますが、袁紹は曹操の上司であり、悪いのは張超であるから救えないと拒否します。これを逆恨みした臧洪は、雍丘という都市で籠城します。

 

臧洪は、攻撃を耐え抜きますが、食料が尽きてしまい、もはやこれまでと思った臧洪は、8000人の役人と民衆に、元々、この戦は私と袁紹の確執で君たちは無関係だから妻子を連れて城を出るがよいと命じますが、臧洪はよほど人望があったのか誰も城を去りません。

宣誓文を読み上げる藏洪

 

やがて城内からは食糧が尽き、ネズミも食いつくし、楽器の角筋まで煮て食いますが、いよいよ、城内に食糧は米三斗だけになります。料理人は米三斗で粥を造り臧洪に食べさせようとしますが、皆が餓えているのに自分だけ粥は食えないと、これを水で薄めて、8000人に振る舞い、(ほぼ水だよ)副菜として自分の妾を殺して肉にして配りました。

 

この臧洪の気遣いに兵と民衆は感激して泣き、ついに全員が自殺して一人も降伏しなかったそうです。趙季伯にも妻子が居たわけですから、これを殺して住民に、、あ、これは幾ら漫画でも無理か・・

女を盾にして城を脱出 劉邦

 

キングダムの秦王政の後に、項羽を倒して天下を獲ったのが漢の高祖劉邦です。紀元前204年、劉邦は滎陽(けいよう)という城で項羽の軍勢に包囲されて食糧が尽きつつありました。

 

そこで、紀信(きしん)という部下が劉邦の身代わりになり嘘の降伏で項羽を引きつけるから、その間に城から逃げるように進言します。こうして劉邦が裏手門から逃げると同時に紀信は劉邦の着物を着て皇帝が乗る黄色の蓋の馬車に乗り、鎧で武装した2000人の女性と門から飛び出します。

 

そこで項羽の軍が矢を射かけると劉邦に成り済ました紀信が降伏を告げると、楚兵は戦争が終わったと早合点して包囲を解き、その間に劉邦は遠くに逃げおおせます。女性を武装させて盾にして逃げる、なかなかエグイ作戦です。

 

もっとも、鄴攻めでは鄴陥落が王翦の目的なんで、この手は使えませんね

 

妻子を城から追放し食い扶持減らす呂文煥

「宋」の国旗をバックとした兵士

 

呂文煥(りょぶんかん)は、南宋時代の忠臣で襄陽城を守備し1268年から1273年まで5年間、モンゴル帝国の攻城戦を耐え抜きました。彼は公正な人物であったらしく、兵糧の減りを食い止める為に自分の妻子を城外に追放しています。

 

援軍が来ない中で、孤立無援の戦いを続ける呂文煥ですが、最後にはモンゴルの投石兵器、回回砲で城壁を破壊され、打つ手がなくなり降伏しています。趙季伯も妻子を城から追い出して、徹底持久戦を呼びかければ、あと1日くらいは持ったかも知れませんね。

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kawauso

kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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