キングダム642話アニメ記念「秦を救った男!麃公将軍を考える」

2020年5月6日

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kawauso編集長(石原 昌光)

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kawauso編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務めるほか、紙媒体やWebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者・おとぼけ(田畑 雄貴)

コンテンツ制作責任者

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月に「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感していただけることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。

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函谷関

 

火を絶やすでないぞォの言葉が遺言になった本能型の極みといえば麃公(ひょうこう)将軍です。王騎(おうき)と同等の実力を持ちながら、度々命令無視を行ったので、六大将軍になる事が無かった破天荒な人物ですが、実は秦を救った人物であり、主人公信にも大きな影響を与えました。現在キングダム第三期アニメにも出ている麃公について解説します。

 

キングダム642話アニメ記念「理屈が通用しない本能型将軍」

華雄(かゆう)

 

桁違いの筋力バカが溢(あふ)れているキングダムの世界において、それでも麃公将軍が異彩を放っているのは、あの李牧に一目置かれている事でも分かります。どうして李牧が一目置くのかと言えば、麃公が本能型という稀有な能力を持つ将軍だからです。

李牧

 

本能型とは、緻密に張り巡らせた計略を「くさい」という直感によって回避する能力を持つタイプで、李牧のような知将はこれでは罠に嵌める事に苦労します。事実、この麃公将軍の稀有な能力により、秦は危うく滅亡の淵から救われるのです。

 

キングダム642話アニメ記念「李牧の起死回生の策」

敗北し倒れている兵士達a(モブ)

 

李牧が苦手とする麃公の本能型の特徴は、結果としてアニメの合従軍を失敗に導きます。函谷関の突破を試みた合従軍は、そのことごとくが失敗し沈黙を余儀なくされました。もしや、このまま撤退してくれるのでは、、秦側が淡い期待を持ち出した頃、李牧は涼しい顔をして咸陽陥落の最期の計略を実行していました。

炎上する城a(モブ)

 

合従軍18日目から、咸陽に小さな城の陥落の報告が相次いでいました。異変を察知した昌平君が地図を確認すると北道を守る函谷関ではなく、南道である武関の内側で、次々と城が落ちていたのです。

 

さらに情報を集めると武関は陥落しておらず、南道の山間から気づかれないように、合従軍の兵力を少しずつ抽出して4万人という大軍が入り込んでいたのです。

kawausoさんのキングダムがキター!

 

合従軍が50万人ですから、その中から4万人が抜けるという事は8%も抜けていますから、気づかないわけはないと思うのですが、そこは李牧の巧妙な用兵の妙でした。

 

キングダムネタバレ考察

 

キングダム642話アニメ記念「李牧の計略を見抜く麃公」

馬に乗って戦う飛信隊の信

 

李牧の計略に気づいている秦の将軍はほとんどいませんでした。ただ1人を除いて、それが麃公将軍だったのです。合従軍の気の流れから、微(かす)かな異変を察知した麃公は配下の飛信隊を率いて南道へと移動していたのです。

 

そして、地の利を活かしている麃公軍はあっという間に李牧軍に追いつくのです。これは李牧にとって誤算でした。一秒でも時が惜しい李牧は流動という陣形で麃公を葬ろうとしますが、麃公もこれを本能で見破り、するすると李牧にまで到着します。これにより李牧は、是が非でも麃公を相手しないといけなくなるのです。

ホウ煖(龐煖)

 

もちろん李牧は奥の手を用意していて武神龐煖(ぶしんほうけん)を麃公にぶつける事になり、その結果として麃公は戦死してしまうのですが、この時間稼ぎのお陰で楊端和率いる山の民が間に合い李牧の最期の計略も失敗してしまうわけです。麃公はその意味で、秦を滅亡の淵から救った恩人と言えるでしょう。

キングダム642話アニメ記念「厳しくも温かい麃公」

三国志のモブ 反乱

 

麃公将軍のもう一つの特徴は、徹底したリアリストで薄甘いヒューマニズムがない点です。蛇甘平原において、麃公は元々は小さな国の王族で戦乱で国を追われた呉慶(ごけい)という魏の将軍と対峙しますが、過去の経験から侵略者に対して強い敵意を持つ呉慶に。

 

貴様程度の不幸など、この乱世には掃いて捨てる程、転がっておるわ!将軍は目の前の戦いにいかに勝つか、それだけを考えればよいと切り捨て呉慶を打ち倒します。

李カク(李傕)、献帝

 

全くその通りなんですが、では残酷なだけの人かというとそうではなく、一騎打ちに応じて散った呉慶の健闘も讃えていました。麃公は身分差別などもなく飛信隊という百人隊長の信にも気さくに酒を勧めて、共に語り合っています。

 

信も本能型の将軍であり、また、下僕の出である事でぶっきらぼうでガラが悪いのです。この点から麃公は王騎とは別の意味で師匠筋に当たりますね。

 

キングダム642話アニメ記念「部下は麃公が大好き」

官渡の戦い 騎馬兵

 

麃公軍は、その部隊も皆んなミニ麃公のような人ばかりです。

 

縛虎申(ばくこしん)は猪突猛進タイプで、あらゆる犠牲を払っても勝利を得ようとする人物でした。決して分別のない人ではありませんが、結局は自分を犠牲にし魏の将軍の宮元と相討ちになりました。

李カク(李傕)と郭汜、郭、張済

 

麃公の死後、その部隊は飛麃隊として飛信隊に吸収されますが、岳雷(がくらい)も我呂(がろ)も癖が強く好戦的な性格であり、麃公の死後もその人柄を慕っており、麃公の仇である龐煖が朱海平原に出現した時には、怒りで我を忘れて突撃しようとした程でした。よほど麃公将軍が好きだったんでしょうね。

 

キングダム642話アニメ記念「反骨の戦争職人」

内容に納得がいかないkawauso様

 

麃公将軍は、実力では決して六大将軍に劣らなかったものの、秦王の招集命令に応じる事がなく、絶えず前線に居続けたので、咸陽での評判が悪く、六大将軍の選からも漏れてしまいました。秦の昭襄王(しょうじょうおう)の翼になり、中華統一の夢を見た王騎と違い、麃公将軍には主君も理想も要らず、ひたすら命のやり取りをする戦場を愛した反骨の戦争職人だったのです。

 

キングダム642話アニメ記念「信に盾を託した麃公将軍」

信の飛信隊が大きくなる

 

信が麃公に感化されたように、麃公将軍も信に大きな期待をかけていたようです。龐煖に腕を折られて死を悟った麃公は、信に自分の盾を託し火を絶やすでないゾォと遺言して亡くなります。長年、付き添った部下にではなく途中で知り合った信に盾を託す所に麃公の並々ならない期待を感じられます。

 

同じ本能型でもありますし、自分の後継者として活躍して欲しかったのでしょう。

キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

1人でいても寂しくない男である麃公将軍について紹介してみました。

漫画でもインパクトありましたが、アニメではさらに過激に暴れ狂うのでしょうね。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。「はじめての三国志」編集長。三国志・中国史を中心に、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を執筆・編集し、当サイトでは4,000本以上の記事を担当。三国志は正史から入ったため、演義を書くときのほうが神経を使うという天邪鬼。故郷・沖縄の歴史に関する勉強会の開催や、ラジオパーソナリティとしての活動も行う。

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