取り付け騒ぎとは?銀行にお金がないってどういう事


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まだ漢王朝で消耗しているの? お金と札

 

取り付け騒ぎとは、特定の金融機関や金融制度に対する信用不安などから預金者が預金や貯金、掛け金を取り戻そうとして一斉に金融機関の店頭に殺到して銀行業務に混乱を来す現象の事です。通常、もっとも潰れないと考えられている銀行に、どうして預金者が殺到してしまうのかを解説してみましょう。


銀行の金庫には僅かなお金しかない

内容に納得がいかないkawauso様

 

しかし、どうして預金者が銀行にお金を下ろしに殺到するのでしょうか?

 

銀行なんだから預金者の預金はちゃんと金庫に保管されていて慌てる必要はないと思う人もいるでしょう。でも、実は銀行の大金庫には預金者全員分の預金が入っているわけではありません。何故なら銀行は預金者から預かったお金を資金を必要としている人に貸しつけて、その利子で経営をしているのであり、預金者の貯金箱ではないからです。

 

そして銀行は、この利子から預金者に利息を支払っています。つまり経営状態がよい銀行ほど、多くの預金を貸し出しているので金庫には僅かなお金しかありません。では急に預金者が銀行にお金を引き落としに来て足りなくなったらどうするのか?

 

これについては、「大数の法則」というものがあり、預金者が100万人いるとお金を下ろす人が1万人でお金を預ける人が1万人と目安がついています。

 

だから金庫には1万数千人分の預金さえあれば、預金者の預金引き出しに十分対応でき、多額の現金を置いておく必要はないのです。ただし、これは通常の場合であり、経営不安やデマにより預金者が銀行に殺到すると、とても対応できず預金が全て引き下ろされ経営破綻に至るのです。


日本最初の取り付け騒ぎとは?

渋沢栄一

 

日本において最初に取り付け騒ぎが起きたのは、昭和2年(1927年)3月14日の東京渡辺銀行(とうきょうわたなべぎんこう)でした。この背景には第一次世界大戦後の不況による不良債権に加え、1923年9月1日の関東大震災により大量の震災手形が不良債権となり、膨大(ぼうだい)な不良債権を抱えて経営を悪化させた中小銀行が多く出て金融不安が増幅していた事がありました。

 

そんな金融不安の折も折、衆議院予算委員会で片岡直温(かたおかなおはる)大蔵大臣が

「東京渡辺銀行が、とうとう破綻(はたん)を致しました」と失言したのです。

幕末 帝国議会

 

片岡蔵相の発言は誤りで、東京渡辺銀行は経営は苦しいものの破綻していなかったのですが、大臣の一言は重く預金者が東京渡辺銀行に殺到し取り付け騒ぎが発生しました。

 

これにより東京渡辺銀行は休業に追い込まれ、その後鈴木商店が倒産、さらに台湾銀行が休業した事から金融不安が再燃あちこちの金融機関が取り付け騒ぎで大混乱します。

 

この時、片岡蔵相を引き継いだ高橋是清(たかはしこれきよ)は、徹底した現物作戦を開始し、片面だけ印刷した200円紙幣を臨時に増刷して現金を大量に供給。各銀行は大金を店頭に積み上げるなどして預金者を安心させたので、取り付け騒ぎは収束したのです。

 

【国の興亡を左右した税と脱税の世界史】
脱税の歴史


取り付け騒ぎへの対応

東京五輪でテロ対策をしている警察や警察犬 いだてん

 

取り付け騒ぎは、単に銀行一行の問題に留まらず、さらなる金融不安に繋がる恐れがあるので、様々な予防措置が取られています。例えば金融規制により銀行の貸しすぎを防ぎ、経営不安の発生を予防したり、預金保険制度で預金者に1000万円までの預金と利息を保障する制度があります。

 

また取り付け騒ぎが発生した場合、一時的に銀行の預金の払い戻しを停止する預金封鎖をして、経営破綻を阻止したり、日銀が最期の貸し手となって銀行に資金を融資して取り付け騒ぎを解消する方法が取られる可能性もあるのです。

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